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家庭塾卒業後の生徒たち(3) [生徒]

前々回の記事、“学校という組織(都立チャレンジ高校)”では、チャレンジ高校の立ち位置や雰囲気が変わった感じがして、アンのチャレンジ高校に対する好感度が以前と比較して下がっていると書きましたが、チャレンジ高校に入って良かったという生徒もかなりの確率でいることは確かだと思います。

今日は、その生徒たちについ書いてみたいと思います。

一人目と二人目は、2013年チャレンジ高校受験を振り返って(2)のMちゃん(ブログに載せる絵も書いてくれました)と、2016年チャレンジ高校受験を振り返って(2)のK君です。
二人共、不登校の生徒で、姉弟でした。

今年の2月にお母さんからいただいたメールをそのまま紹介させていただきたいと思います。

===略===
お陰様で、Mは、もうすぐ無事に卒業出来そうです。何度も体調を崩しながらも頑張りました。
Kは、土、日も大好きな部活を頑張っています。
なんと、今のところ学校を皆勤なんです。
今が、一番楽しいそうです。
===略===

補足すると、Mちゃんは、チャレンジ高校は、体調の問題もあって、当初から4年かけて卒業する予定だったので、今年卒業でした。
昨年の11月には、Mちゃん自身から直接に電話があり、希望していた美術、デザイ系の専門学校に推薦で合格したといううれしい報告がありました。
また、子どもたちのために、昼も夜も働き続けていたお母さんも正社員になれたとのことで、メールをいただいた時点で、一足先に、春の気配が感じられ、うれしくなりました。


3人目は、2014年チャレンジ高校受験を振り返って(2)のC子ちゃんです。不登校ではありませんでしたが特別支援学級に通っていた生徒で、都立チャレンジ高校には不合格になり、都立エンカレッジ高校に進学した生徒でした。
記事が後追い後追いばかりになっていますが、C子ちゃんは、去年の11月、大学の指定校推薦が取れたとのことで、試験の前日、面接の練習にアンのところに来ました。それ以前にも、連絡があり、大学受験のためにアンのところに再び通って来たいという申し出は受けていたのですが、指定校推薦なら在籍高校の指導で大丈夫ではないかと、その時のアンは答えていました。ところが、前日にやって来たCちゃんは、自分なりにシュミレーションして、いろいろ面接の練習もしていたようですが、受験する大学についての情報も不足していたり、英語の先生になりたいという将来の夢は明確だったものの、その実力が足りない気がして、そこを面接で突つかれたらという不安が胸をよぎり、もっと早くに指導を開始していれば良かったと後悔しました。
結果は合格でした。
この4月から、C子ちゃんは大学生です。

特別支援学級の中等部から、普通の高校に入学するのは大変で、そのまま高等部に進む生徒が圧倒的に多いという情報は、この時期に、そして今もアンの耳にも入っています。けれど、C子ちゃんの能力を認めているお母さんの思いと情報収集力、チャレンジ高校に不合格になっても、合格したエンカレッジ高校で優秀な成績を修めたC子ちゃんの頑張りが実って、大学にも合格しました。

特別支援学級からは、2012年チャレンジ高校受験を振り返って(2)のK君が、昨年、一浪して大学に合格しましたが、Cちゃん、K君に共通するのは、根性があること、努力できることだと思います。

4人目は、2015年チャレンジ高校受験を振り返って(2)のO君です。O君は今年、チャレンジ高校の3年生になった生徒です。この5月にお母さんから連絡があり、大学のAO入試を受けたいので、アンに論文と面接を見てほしいとのことでした。中学の時は不登校でしたが、高校には毎日通って、部活もやり、クラスでも上位の成績をキープしているようです。5月は中間テストの時期なので、尋ねたところ、「頑張らないといい成績は取れない」と言っていたので、その言葉からO君の頑張りが伝わってきました。
O君が大学受験で、またアンのところに来ることになるのは、想像していなかったので、うれしい限りです。

O君は倍率が高いチャレンジ高校の生徒ですが、今、改めて思い起こしてみると、無理、無理と言いながら、勉強についてもやる気のある生徒だったのだと思いました。
そのやる気は本物で、面接や作文にも表れていたのだと想像できます。

O君との受験勉強はこれから本格化しますが、チャレンジ高校受験とは違い、アンも受験する学部に関係する知識が求められるので、そのために必要な本を読んだり、新聞もこれまで以上に丁寧に読み、切り抜きも始めたところです。
オープンキャンパスにも行こうと思っています。

最後になりますが、O君と同じ2015年に受験し、チャレンジ高校が合わなくて、やめたいと言っていたEちゃんも、思い直して何とか学校に通っているようです。
彼女も頑張り屋なので、前を向いて歩み続けてほしいと思っています。




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2017年度新規生徒の募集を開始します [募集について]

【1】来年(2018年度)都立チャレンジ高校(六本木高校、大江戸高校、稔ヶ丘高校、世田谷泉高校、桐ヶ丘高校)及び都立エンカレッジスクールへの進学を希望する中学3年生の生徒
 
・1対1で2時間の指導です。
・指導内容は志願書の作成、作文、面接練習ですが、言葉の理解が弱い生徒には、「日本語トレーニング」(出口汪著)から始めます。
・授業料は2時間で6000円です。  

※不登校の生徒も学力不振の生徒も、それぞれの能力や意欲、性格、精神状態によって、合う高校、合わない高校があるので、高校選びも含めて話し合いながら進めていきたいと思っています。


2】英語をわからなくなった時点まで戻って、やり直したいと希望する私立中学、私立高校の生徒(公立の中学生、高校生も可)

・1対1で2時間の指導です。
・学校の授業内容に対応しながら、同時に文法の基礎事項からやり直し、何回も繰り返しやっていく中で、「わかったつもり」であったことを、問題を解きながら定着させていきます。
・英検3級、2級受験を希望する生徒にも対応します。
・授業料は2時間で7000円です。

※どこで、どのようにつまずいてしまったのか、それぞれの生徒の理解度や問題点を探りながら、少しずつ積み上げていきますが、英語は特に繰り返しやらないと出来るようにならないので、出来るようになりたいと思っている、ある程度やる気のある生徒でないとうまくいかない可能性があります。

家庭塾の最寄り駅:
西武池袋線江古田駅から徒歩3分、都営大江戸線「新江古田駅」から徒歩7分


備考:
・中学3年生、高校3年生で進学志望の生徒は東京都の学習塾受講料貸付金も利用可能です。【1】については、家庭塾への授業料はこれで充当できます。

http://www.tcsw.tvac.or.jp/activity/support_sikin.html


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学校という組織(2)(私立中学、私立高校) [アンおばさんの教育ミニコラム]

前回は、都立チャレンジ高校のここ数年の変化について、アンなりの見解を述べてみましたが、時々面接を手伝っていただいていた元公立中学の先生から、それについての的確な意見をいただきました。

「エンカレッジスクールは登校に自信ありの生徒、チャレンジ高校は思考に自信ありの生徒と、ハッキリ区別してきたように思います」

上記の先生の言葉で、核心を突いていると思ったのは、「チャレンジ高校は思考に自信ありの生徒」という部分です。これまで、チャレンジ高校の受験生に関わってきて、「思考力」(言語で考える力といってもいいかもしれません)がない生徒は、合格するのが難しいと思っていたからです。
(それ以上に、面接では見た目ややる気がポイントになるとは思っていますが)


ところで、今回は都立チャレンジ高校ではなく、私立中学と高校を、学校という組織の面から考えてみることにしました。
昨年は、チャレンジ高校の受験生は少なかったのですが、私立の中学生に英語を教えたり(現在も続いていますが)、私立高校生に関わったり、私立中学、高校の現状について家庭教師の先生から話を聞いたりする中で、学校側の対応について納得のいかないものを感じていました。

公立中学であれば十分についていけると思われるレベルの生徒に対しても、私立では成績が振るわないと、ご家庭で何とかしてくださいと言われるので、保護者は塾を探したり、家庭教師を頼んだりして対応を余儀なくされます。最近では、それほどレベルの高くない私立の中学でも、先取り、先取りで、授業の進み方も早いので、入学後も必死に勉強しなければならないケースも多いと聞いています。そんな勉強オンリィーの生活に適応出来る生徒はいいのですが、勉強に苦手意識をもっていたり、「何のために勉強するのか」などと考えてしまう生徒は、学校に通うこと自体が苦痛になって、不登校の原因にもなりかねません。そういう生徒に対して、学校側の反応が冷ややかなのも気になるところです。

勉強が全てではないはずなのに、その部分で学校または保護者からだめだという烙印を押されると、鈍感力の働かない感受性の豊かな生徒は自己肯定感が低くなり、やらない自分、出来ない自分自身を責めて苦しむことになり、年齢が上がるにつれて事態は深刻になっていきます。

現在、アンのところに通って来ている中3の生徒の学校は、塾に行ったり、家庭教師がついていることを前提に授業を進めているといいます。内容も高校の範囲まで入っているので、幼い頃から自発的に勉強する習慣がついていたり、やるべきことがわかっていて、参考書や問題集を使って自分で理解しながら計画を立てて勉強することが出来る生徒でないと、ついていくのは難しいと思いました。大学の付属校なのですが、他大学に進学する生徒の割合も高く、進学実績をみると指定校推薦でも難関大学へ多数の合格者を出しています。つまり、そのレベルに見合う学力がついているから、指定校推薦も多いのだと推定出来ます。


以前は、と言っても10数年以上前のことになると思いますが、私立の中学、高校は公立の学校より面倒見がよく、レベルの高い中高一貫校に入れば、塾に通わなくても難関大学に入れるという時代があったかと思いますが、現在は当てはまらないと考えるのが妥当だと思います。
つまり、ある程度の私立中学に入学したら、その後の勉強も大変で、塾や家庭教師をつけることを前提に考えておいた方が間違いないということです。少子化の影響で、どの学校も評価を上げなければ生き残れないと考えているため、生徒への要求も高くならざるを得ないのだと思います。


そのため、勉強の苦手な生徒に対しては排除したり、自己責任に帰する学校側の姿勢にアンは少なからぬ疑問をもっていました。ところが、つい先頃、斎藤 孝さんの「受験に欠かせない力をきたえよう ~日本語力と身体感覚~」という講演を聞き、客観性に欠けていたことに気づかされました。

斎藤 孝さんによると、「学校の授業は、上手なテニスのプレイヤーを見ているだけ。見ているだけでは上手にならない」とのことでした。

上手になるためには、つまり出来るようになるためには、繰り返しの勉強が必要で、東大受験生は、「最低でも同じ問題集を5回はやる。5回やらない人の話は聞かない」、勉強時間についても触れ、「結構やっているんです。3時間などと威張って言っている生徒の話は論外」――

勉強している時も、「ぼうっとやらないで意識をはっきりさせてやる」、「頭の中の作業員を増やす」、英語の勉強であれば、「三単現のsをつけないと気持ちが悪い。不定詞の後に動詞がこないと気持ちが悪い」というように、感覚的にわかるようになるまで反復してやる――

勉強への取り組み方としては、「勉強は寒中水泳と同じで、とっかかりが一番いやなので、ストポッチを使っての『5分間勉強法』をやってみて、まず5分やってみたら、あと5分、また5分というように増やしていく」、「やる前から、やらない、出来ないという選択肢はない」、「イチローのようにこの1球にかける。先のことは考えずに今に集中する」――全て納得出来る内容でした。

何が言いたかったというと、私立中学、高校で理想の未来を作っていきたいと思ったら、上記の斎藤 孝さんの言うように勉強すること、1人では無理な場合、どういう段取りで、何をやったらいいのかわからない場合は、塾や家庭教師につくしかないのだと思いました。
学校という組織を批判しても何も変わらないからです。


いずれにしても、都立でも私立でも、学校という組織に重きを置きすぎないで、生徒自身の能力、またそれぞれのご家庭の経済状態も踏まえながら、より自分に合った学校に進学すること、そのための努力は惜しまないこと、その頑張りが後々の力になるように取り組むことが大切だと、アンは思っています。

英語指導に関しては、私立中学、私立高校の英語のやり直しから始め、大学受験または英検2級以上の英語の力をつけたい生徒、ある程度はやる気のある生徒に来てほしいと思っています。(全くやる気のない生徒に、出来るようになってもらうには限界があるからです)



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学校という組織(都立チャレンジ高校) [アンおばさんの教育ミニコラム]

アンはこれまで、不登校、学力不振の生徒の進学先としてはチャレンジ高校が一番だと思っていました。おとなしく真面目な生徒の多い、雰囲気のいい学校で、都立なので保護者の経済的な負担も少なく、過去は問わずにこれから頑張ろうとしている生徒を応援する学校だと認識していたからです。

アンの家庭塾に来なくても合格する生徒はいくらでもいると思いますが、縁あって来てくれた生徒に対しては、不登校なら、まず自分の家から外の世界に出て、家族以外の他人と関わりを持つこと、きちんと通ってくることで高校に通える下地を作ってほしいと思っていました。受験に必要な志願申告書や作文、面接の練習は次の段階になります。
学力不振の生徒なら、まず机に向かって勉強する習慣をつけること、勉強に対する抵抗感を志願申告書や作文の練習をすることで少しずつ減らしていくことをテーマにしていました。勉強嫌いで、1日に30分勉強するのも苦痛なようでは、チャレンジする生徒を求めているチャレンジ高校には合わない生徒だと思っていたからです。

その観点から見れば、家庭塾で頑張った生徒は自信をもってチャレンジ高校に送り出せるし、チャレンジ高校もそのような生徒のためにある高校だと考えていました。

ところが、ここ2、3年は、アンのチャレンジ高校に対する印象が変わってきています。設立当初のチャレンジ高校の理念が薄らいできているように感じられるのです。

学校の先生になった元生徒から、学校にとって一番大事なのは、1に組織、2に学年、3にクラス、4に生徒と聞いたことがありますが、チャレンジ高校は一般の高校と違い、1に生徒とまではいかないまでも、生徒を大事にしてくれる学校だと思っていました。
それが一般の高校と同じように、組織を優先するようになってきたような気がしています。学力にシフトして大学への進学率を伸ばしたり、学力不振よりも頭のいい生徒を多くとって、学校の評価を上げることを優先したり(これが生徒のためなら全く問題はないのですが、落ちこぼれや、卒業出来ない生徒が増えていくことにもつながっていきます)、全日制からの先生が以前より多くなり、生徒に情熱をもって向かう先生が少なくなっている印象を受けます。中には、チャレンジ高校に不本意ながら赴任して、生徒に偏見を持っていたり、やる気の感じられない先生もいるという声を卒業生や在校生、保護者から聞く機会も増えてきました。

7年ほど前に、アンが手に入れた情報によると、チャレンジ高校が求めている生徒は、本気で入学したいと思っている生徒、頑張る気持ちのある生徒でした。そのために受験に必要な志願申告書や作文、面接も建前ではなく、本音と本気で向かえば合格出来るという印象でした。
けれど、生徒一人ひとりより、一般の高校と同じように組織第一で、本音や本気よりも建前が重視されるようになってきたように思います。

具体的には、不登校の生徒なら、これまで朝起きられなかったり、昼夜逆転していたり、ゲームやSNSで1日の大半を過ごしていたとしても、「入学したら、毎日、学校に通えますか」と問われたら、「はい」と答えられる生徒。学力不振で、これまで家でほとんど勉強してこなかった生徒でも、「入学したら、一生懸命に勉強します」と、言える生徒です。嘘は見抜かれてしまいますから、自信がなくても、目に力を込めてやる気を示せばOKです。
上手な演技が出来ればいいということになるかもしれません。

上記の例はアンの推測にすぎませんが、全く的が外れていたとしたら、その方がアンにとってはうれしいことです。
チャレンジ高校が組織を重視する一般の高校に近くなって来ているとしたら、そこに向けて生徒と共に努力しようとする気持ちも半減します。

今年、チャレンジ高校に不合格になった生徒の作文の評価があまりに低かったこと(面接はともかくとして、過去問に準じた問題ならこれまでの生徒はかなりの得点を取れていたし、今年の生徒はもともと作文が不得意ではありませんでした)、彼が受験した組織としての学校に合わなかったと判断されたのではないかと感じられたこと、春休み中にチャレンジ高校をやめたいと相談に来た生徒が出たこと(学校の体質に嫌気がさしているようでした)も、アンの気持ちの変化に関係があると思っています。

それでも、これからもチャレンジ高校の受験を希望する生徒には、これまでと変わらずにやっていきたいと思っています。
ただ、本音より建前を重視したり、合格するために嘘を教えたり、演技することを指導の柱にはしたくないと思っています。

繰り返しになりますが、不登校の生徒なら、家庭塾に通って来ることで少しずつ活力を取り戻し、高校で再び不登校にならないようにすること、学力不振の生徒なら、家庭塾で勉強に向かう姿勢や態度を身につけ、嘘ではなく、「高校に入学したら勉強も頑張る」と言える自分を作ってもらうことです。 そうでないと、チャレンジ高校に合格しても、なかなか卒業出来なかったり、卒業出来たとしても、その先の進路は危ういと思っているからです。


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2017年  都立チャレンジ高校受験を振り返って [受験]

今年は都立チャレンジ高校への受験生は1人でしたが、例年と同じように、生徒と保護者の了解を得て記事にすることにしました。

東京都教育委員会のホームページによると、平成29年度の合格者の内訳は以下のようになっていました。
チャレンジ高校は、男子に比べて女子の合格率が高かった時代が長く続いていましたが、ここ数年はその差が少なくなってきているという印象があります。特に、女子の合格率が圧倒的に高かった六本木高校で、今年はその差がさらに縮まっています(昨年の合格率は男41、女104でした)。
チャレンジ高校の合否を決めるのは面接で、その点で男子より言語能力が勝っている女子の方が有利だと考えていたのですが、その力のある男子が受験するようになったか、定かではありません。

学校名   募集人員      受検人員           合格人員
   
六本木高校  140   男115  女151    計266  男58   女87    計145
大江戸高校  140    男160   女132   計292   男59   女 87  計146
世田谷泉高校 170     男120   女129  計 249   男82  女102  計184
稔ヶ丘高校  200    男191   女134   計 325  男103  女104  計207
桐ヶ丘高校  140    男89    女 90   計179   男70   女 75   計145


家庭塾からは、M君が倍率の高いA高校を志望し、午前部と午後部だけで、夜間部は希望せずに願書を提出しました。

まずは、受験直前の23日に、M君のお母さんとアンがやりとりしたメールから紹介させていただきたいと思います。

アンからM君のお母さんへのメール――明日はいよいよ受験ですね。M君は今までの生徒の中で最もやる気とエネルギーのある生徒でした。国語力もあったので、私も苦労しませんでした。短期間でしたが、やるべきことはやりきったと思っています。合格出来ると思っていますが、試験は水もの、面接官との相性もありますので、絶対とは言い切れません。ご了承いただければと思います。
よい知らせを期待しています。

M君のお母さんからアンへのメール――ご連絡ありがとうございます。いよいよ明日、私の方が緊張してしまって。
12月、学校の先生から難しいと言われ、すがる気持ちで入塾しましたが……お陰様で本人もやる気と自信がつき明日にのぞめると思います!合格出来ればMも初めて達成感が得られるかなと思います。ダメでもやるだけの事はやったので悔いはありません。ご丁寧なご指導本当にありがとうございました。
3月2日笑顔で良いご報告ができるように 後は神頼みです。


そして、試験当日、M君自身からメールが届きました。

M君からのアンへのメール――無事に終わりました。ありがとうございました。作文も予想通りの問題でさらさら書けました。

アンからM君へのメールーーお疲れさまでした。手応えはあったようですね。いい知らせを待っています。

そして、アンの計画では、この後に続けて、M君が合格したことを書くつもりでした。ところが、シナリオ通りにはいきませんでした。M君は不合格でした。


発表当日、M君とお母さんが報告と挨拶をかねて見えたのですが、「残念だった」という言葉より、「納得できない」という気持ちの方が強くて、M君、お母さん、アンの三人で「納得出来ない」と何度も言い合い、腹立たしい気持ちでいっぱいになりました。

そういう気持ちにさせられたのは、面接官3人のうち2人の質問内容を聞いてからです。

チャレンジ高校の面接は一般の高校とは違い、ありきたりの質問ではなくかなり突っ込んでしつこく質問されたり、建前だけの答え方では通用しなかったり、「この学校を落ちたらどうするつもりですか」のようないじわるな質問をされることがあります。
そのため、アンも面接の練習をする時には、思いつくかぎりのいじわるな質問をして、生徒にそういう質問にも慣れてもらうようにしていました。

ところが、M君が質問された内容はいじわるを通り越して、悪意さえ感じられるものでした。

M君は不登校ではなく、学力不振の元気いっぱいの生徒でした。中学校では授業中に勉強がわからないので、隣の子に話かけて先生から注意されたり、友達同士では意見の相違から対立することもあったようです。
面接官は、不登校ではないのに、なぜチャレンジ高校を受験したのか、勉強が苦手でこの先やっていけると思うのか、これまで勉強で頑張れなかった君が、将来なりたいものがあるからといってそれに向かって努力出来ると思うのかなど、勉強についての内容がほとんどだったといいます。
友達関係についての質問も、M君のマイナス面を引き出すための誘導尋問のような印象を受けました。

M君に面接内容を聞けば聞くほど、面接官3人の先生のうちの2人が、M君のことを合格させたくない気持ちが感じ取れました。
面接官の求める生徒は、見るからにおとなしそうな不登校の生徒で、勉強もそれほど苦手ではなく、不登校で勉強が遅れているものの元々は出来る生徒なのだと思いました。
逆にいえば、勉強が苦手で授業中に他の生徒の迷惑にもなりかねないM君、元気がありすぎて、自分の思っていることを臆せず口に出したり、行動出来たりするM君は、不登校のおとなしい生徒達を脅かす存在にもなりかねないと判断されたのかもしれません。

このことは、M君の面接官に限らず、少しでも勉強の出来る生徒を取りたいという最近のチャレンジ高校側の思惑が働いている気がします(アンなりの見解で、当たっているかどうかはわかりませんが…)。
これまでの家庭塾の生徒を振り返ってみても、不合格になる生徒は、不登校であるないにかかわらず、学力不振の生徒(学習障害を含む)がほとんどだったからです。担任の先生からは、M君はチャレンジ高校ではなく、エンカレッジ高校を勧められたと言っていました。


M君の結果については納得出来ていないので、以下にアンが認めているM君のいいところを書いてみたいと思います。

お母さんからのメールにあるように、M君が家庭塾に来たのは12月中旬でした。この頃は、途中でチャレンジ高校の受験を断念した生徒も来ていたのですが、やる気があったので、10月から来ていた生徒にすぐに追いついてしまう勢いでした。
一番感心したのは、最初から受験が他人事ではなく、自分事になっていたことです。
一般的には、12月になれば焦ってやり出すのが当然と考えれがちですが、そうでない生徒の方が多いです。回数もこの時期からなら週に1回では足りない(特に学力不振の生徒)のですが、それ以上来ることには大部分が消極的でしたが、M君はやる気満々という感じでした。チャレンジ高校の作文は論理性が求められるので、そこを重点的にやると、説得力のある文章が書けるようになり、本人も自信がついたようです。

都立の普通高校の推薦入試が始まる前には、クラスメートの面接練習が甘すぎると私に感想を言ったり(推薦では不合格になった生徒が多かったそうで、面接で答えられない質問が多かったとのことでした)、推薦入試の作文の問題も友達から借りてコピーして持って来てやってみたり、とにかく前向きでした。
志望校の倍率もチェックしていて、発表されるとすぐにアンにメールをしてきました。

中学に入学してからは家で勉強したことはないと言っていたM君ですが、チャレンジ高校の受験については最初から最後まで本当によく頑張りました。
こんなM君の頑張りが、面接官に伝わらなかったのは悔しいかぎりです。

最後になりますが、M君は現在、芸術分野で優れた才能を発揮しています。
夢ではなく、将来、それで身を立てていく道も拓かれています。そこが一番のM君のアピールポイントであり、魅力だったのですが、面接ではそこに触れられることはなかったといいます。

反省点といえば、M君が自信を持ちすぎて、謙虚さが足りなくなっていた部分があったかもしれないということです。自信はないけど、ひた向きに一生懸命臨む姿が評価されるからです。
そうだとしたら、それはアンの責任だと思っています。

今はまだ納得できないと思いますが、この初めての挫折をバネに、滑り止めで合格していた高校で、勉強についても頑張ってほしいと思います。





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2017年チャレンジ高校の願書提出日によせて [受験]


昨日が都立高校の願書提出の2日目で、都立チャレンジ高校の応募倍率も昨日には東京都教育委員会のホームページに掲載されていました。2、3年前までは朝日新聞にも他の都立高校といっしょに掲載されていて、願書提出日の翌日には真っ先にそれを確認したものでした。けれど、今年も新聞されていなかったので、なぜそこに紙面を割けないのかと疑問に感じています。今はネットで簡単に検索できるので必要ないと思われているのかもしれませんが、活字で読むのが好きなアンにはちょっと不満です。(他紙に掲載されているかどうかはわかりませんが…)

2017年度の都立チャレンジ高校の倍率は

                  募集人員   男    女    計
六本木高校2.01倍(1.54倍)     140   126   155   281 

大江戸高校2.17倍(2.12倍)     140   165   139   304 

世田谷泉高校1.53倍(1.31倍)    170   126   134   260

稔ヶ丘高校1.68倍(1.49倍)     200   198   138   336

桐ヶ丘高校1.31倍(1.39倍)     140   90    93   183


中学校側の指導が年々、安全志向を強めているなかで、今年は昨年より倍率が下がると思っていたのですが、逆に倍率は上がっていて、中でも六本木高校が倍率を伸ばしていました。また、以前に比べると、男子の応募者数が増え、稔ヶ丘高校では女子をかなり上回っています。
不登校、学力不振の生徒のいずれの場合も、中学に入学してから勉強が全くわからなくなって、授業についていけなくなった生徒に対しては、中学の先生もチャレンジ高校の受験を勧めないケースもあるので、受かりそうな生徒だけが受験する可能性が高くなり、倍率が高くないチャレンジ高校でも楽に入れるというものでもないかもしれません。希望すればほぼ全員が合格できる通信制サポート高校との違いは明らかです。


アンの家庭塾からは、今年は一人、倍率の高いA高校を受験します。もう一人、10月から12月まで週に1度通って来た生徒がいたのですが、自分の好きなことが学べる私立の学校に合格し、チャレンジ高校には願書を提出するに至りませんでした。進路決定までは、家庭の事情もあり、ご両親もかなり悩まれたようですが、向かない勉強をするよりも、本人がやりたい道に進む方が本人のためになると判断されたようです。アンもそれで良かったのではないかと思っています。

ところで、今回に限らず、勉強に向かない生徒(勉強に対して苦手意識、または拒否反応が強い)というのは、これまでアンが関わった生徒の中でも、少なく見積もって3分の1程度はいたと思います。どうしたらチャレンジ高校に合格してもらえるか、指導に悩んだ生徒です。

先日、「受験に欠かせない力をきたえよう」――日本語力と身体感覚――という齋藤孝さんの公開講座が4月に都内であるという広告を目にしました。まだ話を聞いたわけではありませんが、その通りだと思います。
日本人なら、日本語は誰でもわかるというわけではないと生徒と接していて実感しています。
実際のところ、この日本語力が低いと、学校の授業もついていけないし、チャレンジ高校に合格するにも苦戦を強いられると思っています。
チャレンジ高校の受験をやめた生徒には、最初の1か月位は、志願申告書や作文の練習ではなく、出口汪さんの「日本語トレーニング」という教材を使って勉強しました。
まず、ここから始めないとチャレンジ高校に必要な作文を書く力も、かなり突っ込んで質問される面接にも対応できないと思ったからです。
けれど、日本語力のない生徒にこの力をつけるのは、相当な期間が必要です。
アンの家庭塾には、受験間近になって来る生徒が多いのですが、チャレンジ高校の受験を希望する生徒で、この力が足りないと思われる生徒には、出来るだけ早く通って来てほしいというのが、アンの正直な気持ちです。
また、日本語力がつけば、学校の授業もわかるようになると思いますが、そのためには生徒自身のやる気がどうしても必要なので、勉強が苦手な生徒にとっては楽ではないと思います。

最後になりますが、12月から通って来ている生徒は、勉強(特に数学と英語)には苦手意識をもっていて、家で勉強したことはほとんどないとのことでしたが、日本語力とやる気があるので、順調に進んでいます。(昨年は、この時期、毎晩のようにファックス指導もしていましたが、今年はその必要もなく、また受験生が1人なので余計にそう感じられるのかもしれません。)

それでも、倍率の高い高校だし、午前部と午後部しか希望していないので、その分だけ競争率は上がるので、残りの2週間、気を抜かずに生徒とともに頑張りたいと思っています。



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2017年  年頭所感 [ご挨拶]

あけましておめでとうございます。

2008年から書き始めた10年日記も、この1年間で終了する予定です。同じ日にちが10年分、同じページに書けるようになっているので、1年前の今日は、午前中、近くの北江古田公園と江古田の森公園(アンのお気に入りの公園で、時折、脳科学者の茂木健一郎さんのランニング姿も見かけます)に歩きに行ったと書いてありましたが、今日も今歩き終わって帰ってきたところです。

そして、10年前の2008年を見てみると、アンが初めて関わった都立チャレンジ高校の受験生の名が記してありました。それ以前にも友人の家庭教師の先生からの依頼で、高校受験や大学受験の科目指導はやっていたのですが、チャレンジ高校の受験生の指導がアンには一番合っていると思い、「不登校、学力不振のための家庭塾」を始めることにしたのです。

当時は、チャレンジ高校受験を謳っている塾は少なかったと記憶していますが、最近は個別指導塾や、それを専門にする塾も増えてきているようで、以前のようにお断りするほど生徒も来なくなっています。

そんな訳で、今年のチャレンジ高校の受験生は2人(うち1人は、本命はチャレンジ高校ではありません)なので、受験シーズンにもかかわらず、こと受験について言えば、アンはそれほど忙しくはありません。

けれど、昨年から、アンは英会話教室に通い始めて、その予習や復習に追われていたことと(ただ通っているだけでは身につかないと思ったので)、私立の中学生の英語の指導をするようになって、教え方を模索している過程で、様々なタイプの英語の参考書やら問題集をやるようになったことで、暇というわけではなくなっています。

昨年から、チャレンジ高校の生徒に大学受験のための英語を、基礎から遡って教えたいと思って、その告知もブログに書いたのですが、実際に、私立中学の生徒の指導を始めてみると、チャレンジ高校の英語のレベルより数段に高く、教材を見てそのレベルの高さに驚きました。よほど優秀な生徒でもない限り、授業についていくのは大変だと思いました。

家庭教師の先生によると、偏差値の高い中学ではレベルも高いし進み方も早いので、少なからぬ生徒がついていけずに(学校側はフォローをしてくれないので)、塾に行ったり、家庭教師に教わったりして成績をキープしているとのことでした。

さて、年頭の所感ですが、新聞に掲載されている本の広告の言葉に、「命には限りがあるけれど、学びは永遠」というようなことが書いてありました。
それを読んで、アンも、なかなか上達はしないけれど、それでも好きな英語の勉強をこれからもずっと続けていこうと、思いを新たにしました。

チャレンジ高校の受験生の指導はこれからも続けていきたいと思っていますが、基礎から英語をやり直したいと思っている、中学生、高校生とも一緒に勉強が出来ればと思っています。

今年も生徒と共に頑張りたいと思います。
よろしくお願いします。



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家庭塾卒業後の生徒たち(2) [生徒]


前回のブログの続きです。

2人目は、2015年「チャレンジ高校受験を振り返って(2)のA子ちゃんです。

A子ちゃんとは、昨年、チャレンジ高校に入学したての頃は、家庭塾で「不登校の生徒のしゃべり場」的なものをやっていて、そのメンバーにもなっていたので話を聞く機会もあったのですが、それからすぐに連絡が取れなくなって(メールアドレスが変わったためで、よくあることなのですが)、気になってお母さんにメールしたところ、お母さんから折り返しの電話があり、親子で近況報告に見えたのです。

昨年から、夏の短い期間だけ、花屋やでバイトしているというA子ちゃんは、手づくりのフラワーアレンジメントを持って来てくれました。アンが5月に鎖骨と肋骨を骨折したことを知って、そのお見舞いだというのです。この時期に、アンの体はすっかり回復していたのですが、思いがけないA子ちゃんとお母さんからのプレゼントに気持ちがふぁ~っと柔らかくなりました。うれしかったです。ピンクをベースにしたやさしい花々でした。

チャレンジ高校受験の折りには、お母さんやアンは、出来ることなら午前部か、午後の部に行ってほしいと思っていたのですが、Aちゃんは自分の意思を貫き通しました。結果は正解だったようです。夜間部が合っていたようで、午前部や午後部は賑やかすぎて、もしそこに入っていたらやっていけなかったかもしれないと言っていました。
先生方もいいそうです。

受験の時から、高校に入ったらアルバイトをして、早く自立したいと言っていたA子ちゃんでしたが、それは実現出来ていました。
夏の花屋さん以外に、週に何日か、学校に行くまでの時間、飲食店で働いているそうです。
バイト先も簡単に決まったわけではなく、面接もかなり受けたと言っていました。採用する側の基準がわからないだけに、続けて落ちるとへこむものですが、アンの知らないところで、A子ちゃんは頑張ったのだと思います。

チャレンジ高校は出席率が大事なので、それを尋ねたところ、バイトは休まないけれど、学校は時に休むことがあるとのことでした。バイトを終えてから学校に行くので、バイトのある日は休まないそうです。
欲しいものが沢山あるようで、そのためのお小遣い稼ぎかと思いますが、頼もしい限りだと思いました。
職場の雰囲気は悪くないようですが、それでも働いてお金を得るのは楽なことではないので、その大変さは想像出来ます。
人前に出ることが苦手で、繊細な神経の持ち主であるA子ちゃんならなおさらのことだと思います。

A子ちゃんは大人びたきれいな子で、自分の意見もしっかり持っていて、それを自分の言葉で表現出来るので、同年代の子よりしっかり見えます。
それだけに、内面の弱さや、相手の身になって考える本当のやさしさ、深さが、わかりづらいところがあります。
元気そうにしていても空元気であることが時に感じられます。
つらいのに何でもない振りをしたり、泣きたいのに強がってしまうところは変わっていないように感じられました。
人に弱みを見せたり、素直に甘えられるようになると、A子ちゃん自身、もう少し楽になる気がしています。

アルバイトまで出来るようになったのだから、もう大丈夫ということではなく、無理をしないで少しずつ進んでいってほしいと思いました。
A子ちゃんが望んでいる自立も、ずっと先のことにして、その時期が来るのを待つのが一番かもしれません。

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3人目は、今から10年前、家庭塾を本格的に始める前に大学受験で現代文を教えた(ブログでは「読み、書きから大学入試へ」で紹介した)Kちゃんです。
彼女は不登校や学力不振ではなく、中堅の私立高校で3年間部活に明け暮れていたため、受験勉強に出遅れてしまい、浪人することになった生徒でした。
小学校の先生になるのが夢だったのですが、やる気がイマイチだったことと、文章を読んだり書いたりすることが苦手とのことで、知り合いの家庭教師の先生から頼まれての仕事でした。
受験が近づいても、出した宿題をやってこないなど、甘いところが多々見受けられたので、「国立はとても無理だから、私立だけにしなさい」と本気で叱り、泣かせてしまったことも今となってはなつかしい思い出です。

そんなKちゃんも、今では立派な小学校の先生6年目で、去年、家を出て、本当の自立を果たしました。
小学校の先生は仕事が多くて大変だとよく言われていますが、Kちゃんも朝8時前に家を出て、家に帰るのは毎晩9時過ぎだといいます。
それでも、全くグチや泣き言を言わないのは、無理をしているのではなく、先生という仕事が本当に好きなんだと思います。
会う度に、生徒たちがかわいいと言っています。特に気に入った生徒も、合わない生徒もいなくて、みんな一様にかわいいそうです。
若くて、きれいで、威張ったところが全くないKちゃんは、きっと生徒からも慕われていることでしょう。

以前は、生徒や父兄よりも職員室の人間関係の方が大変だと言っていましたが、今は問題のある先生のもとで、学級崩壊に陥っている隣のクラスの生徒のことに心を痛めています。担任ではなくても、これまで教えた生徒も含まれているからだと言っていましたが、恵まれない家庭環境の子や、その親のフォローもしているのは、Kちゃんの人間的な温かさからだと思います。

結婚の予定についても尋ねてみました。「彼とは別れました。頼りなく思えてしまって。頼りなかった私が、こんなことを言うなんてと思われるかもしれませんが…」
確かに、出会った頃は、Kちゃんは本当に頼りない感じで、性格の良さは保証出来るものの、やんちゃな男の子や、きつい感じの保護者に対応出来るのかと、アンも内心では心配していました。

けれど、付き合っていた相手のことを頼りないと思えるほど強くなったのだと思いますし、沢山のつらいこと、苦しいこと、悔しいことを経験しながら、負けなかったからだと思います。

K子ちゃんが生徒だった頃は、あまり意見を持たない生徒だったので、アンが一方的に話していましたが、今ではKちゃんの話を聞くほうが多くなっています。
一人ひとりの生徒や保護者と真摯に向き合っているKちゃんの話は共感出来きますし、時間を忘れるほど楽しく、また、教えられることも多々あります。

Kちゃんはまだアンを先生と思ってくれているようですが、アンにとっては年の離れた友達、話し相手という感じです。



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家庭塾卒業後の生徒たち(1) [生徒]

不登校の生徒たちにとっては、安心して過ごせる夏休みも終わり、2学期が始まって2週間余り経ちました。
夏休み明けからは学校に行こうと決心し、何とか通えている生徒もいれば、やはりだめだったという生徒もいるかと想像しています。
どちらがいいか、悪いかの問題ではなく、「今それを選んでいる自分」を認めることが大切だと思います。

この夏休み中に、家庭塾を卒業した3人の生徒が訪ねて来てくれて、それぞれの生徒の成長を目の当たりにしました。

1人目は、中学1年の夏休み明けから不登校になり、中学3年の秋から大学受験まで家庭塾に通って来ていたR子ちゃん(「2012年、チャレンジ高校受験を振り返って(3)」、「チャレンジ高校受験から大学合格まで」で紹介)です。

大学に入ってからは初めて会ったのですが、意志が感じられるしっかりした顔つきになっていて、初めて家庭塾に来た時の、生気がなく、おどおどした感じはなくなっていました。

チャレンジ高校では午後の部に通っていたので、授業も午後1時から午後4時半位までと時間も短かったのですが、大学では部活にも入ったので、午前8時位に家を出て、帰宅が8時位になる日もあるといいます。
R子ちゃんにそこまでのエネルギーがあるとは思っていなかったので、感心するしかありませんでした。
勉強もレポートの提出や試験など、高校とは比べものにならないほど大変で、運動系の部活では怒られてばかりとのことでした。自分が一番怒られているとも言っていました。

これまでのチャレンジ高校も、そしてR子ちゃんのご家庭も温室だったと思うので、R子ちゃんにとってはハードルの高い大学生活になっていると思いますが、乗り越えられると思いました。

このようなハードな生活の中で、長期間飲んでいた薬を飲まなくてすむようになったことも、大きな進歩だと思います。
アンはかねてから、R子ちゃんの薬には反対の立場を取っていたのですが、この日、R子ちゃんとお母さんが真っ先に薬の中止を報告してくれました。

また、チャレンジ高校を受験する際に、「受かるとは思うけど、今のままのR子ちゃんだったら、受かっても通えないと思うから、お母さんと一緒に来るのではなく、家庭塾にも1人で来られるようにしましょう」とアンが言った言葉が、R子ちゃんが前に進むきっかけになったと、お母さんが言ってくださいました。

R子ちゃんに、「いつ頃から、小学校や中学時代のいじめのトラウマが薄れてきた?」と尋ねると、「高校3年の時はまだだったけど、4年生になってから大丈夫になってきた」とのことでした。
アンは、R子ちゃんの通っていたチャレンジ高校の文化祭に4年連続で出かけていたのですが、それまでの3回とは異なり、4年目は顔の硬直もなくなり、客にもきちんと対応出来ていて、アンにも笑顔を見せる余裕も出てきていました。
その変化には、ご両親も気づいたようです。

不登校から立ち直るには、不登校だった期間と同じくらい年月がかかると言われていますが、R子ちゃんもそのケースで、チャレンジ高校に入学したからといって一気に解決するものではないように思います。

R子ちゃんの今があるのは、高校に通う過程で、体調が悪くなるほど悩んだり、苦しんだり、または不安にかられたりしながら、その都度、弱い自分と向き合い、小さな挑戦と努力を積み重ねてきたからに違いありません。

R子ちゃんは望んでいないと思いますが、大学の部活ではもっともっと怒られたり、失敗する経験を重ねてほしいと思っています。
いまはまだつらいと思いますが、そのうち慣れてくると思いますし、完璧な自分より、だめな自分も認められるようになることが、将来、社会で生きていくための力にもなると思うからです。



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母の7回忌 [アンのこと]

つい先日、母の7回忌が終わりました。
母の妹弟達のうち、3回忌までは元気だった弟、上の妹(私にとっては叔父と叔母)もすでに亡くなり、総勢13人の身内だけのささやかな法事でした。そんな中で、母の顔も知らない息子のお嫁さんが新たに加わったことに、月日の流れを感じました。
出席者は私達夫婦と娘(娘の夫は欠席)、息子夫婦、上の弟夫婦、下の弟一家に加えて、母とはかなり歳が離れた下の妹とその夫(叔母夫婦)でした。
これまでと変わらず、みんなが仲良くしているのを、母も喜んでいてくれるに違いありません。
それも、生前の母あってこそだと思いました。

私の部屋の勉強机の上には母の写真が置いてあるので、今でも毎日、その写真に向かって語りかけています。それでも、涙を流すことはなくなっていました。
母はもう目の前にはいないけれど、母に対する強い想いがあって、存在しない母と、心の深い場所に棲み続けている母との境界がはっきりしていません。
亡くなっているのに、生きている感じで、私と共に在るという感覚があるのです。

ところが、お寺でお坊さんの読経を聞くうちに、母は向こうの世界にいて、お経をあげてもらう側の人になっているのだと実感した途端に、在りし日の母の姿が次々に思い浮かび、涙ぐみそうになりました。
大人になってからもなお、私と弟達のことをいつも想ってくれて、まじめに一生懸命に生きた母の姿です。

場所を変えて行われた食事の席でも、たまにしか会えない2人の弟、叔母夫婦と、母だけでなく、父の思い出話にも花が咲き、会話の中で父と母が生き返った気がしました。
母を愛し、母のことを懐かしむ人達と、母のことを話せる時間を持てることは、私にとって温かく幸せなひと時です。
それは、まだ私が子どもだった頃の、父や母に守られて生活していた少女時代への郷愁も入っているからかもしれません。

次は13回忌、それまでの年月を、母を見習って、これまで通り、日々の生活を丁寧に積み上げていきたいと思いました。

亡き母に対する思いを言い当てている言葉があります。
詩人の長田弘さんの言葉です。

「死ではなく、その人がじぶんのなかにのこしていったたしかな記憶を、私は信じよう」

「先刻までいた。今はいない。ひとの一生はただそれだけだと思う。ここにいた。もうここにはいない」


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