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不登校、学力不振の学校訪問(3) 立志舎高校 [受験・進路]

立志舎高校
東京都墨田区大平2-9-6
TEL 03-5608-1033
ホームページ http://www.risshisha.ed.jp

立志舎高校はJR総武線の錦糸町から徒歩5分ほどの場所にあります。
私立の新設高校として、東京では11年振りに誕生した学校とのことですが、通信制の形をとっているのは、単に校庭が東京都の基準より狭かっただけの話で、外から見た感じも、校舎内も普通の高校と何ら変わりはありませんでした。

アンが立志舎高校を訪れた理由は、都立チャレンジ高校を受験する生徒の併願校、または不合格になった場合の進学先として勧められる高校だと思ったからです。というのは、家庭塾に通って来る生徒は、不登校や学力不振で、元気がなくなっていたり、勉強が苦手だったり自信がなかったりしますが、家庭塾には休まずに通って来て、やる気はイマイチでも最終的には頑張る力を持っている生徒がほとんどなので、出来れば普通の高校でやっていってほしいという気持ちがアンになるからです。
また、立志舎高校の特徴であるゼミ学習なら、勉強が苦手な生徒でも抵抗なく学習でき、勉強にも興味が持てるようになるのではないかと考えました。

ゼミ学習というのは、①全員が黒板に向かって先生の話を一方的に聞くだけの受け身の授業ではなく、机を向かい合わせにして6~8人ずつのグループを作って授業を受ける。②授業が始まると、まず先生が要点や解き方を説明する。③次に演習問題を自分で解いて、わからないところや、疑問に思ったところを友達に質問したり、自分の考えも述べたりして、グループ内で協力しあって学習する。④それでもわからない問題は、グループの全員がわかるまで、先生の説明を聞いて理解する。
という順序で学習が進んでいくスタイルのことです。

「ゼミ学習の長所」として、主なものを挙げてみると、①一方通行の講義と違い、先生に質問しやすい。②明るく楽しく学べる。③友達ができる。④ゼミ学習は表現力がつき、受験面接などに有利。⑤眠くならない。
など等ですが、立志舎高校を志望した生徒も、在校生もこのゼミ学習には魅力を感じているようです。

立志舎高校は勉強が苦手な生徒が多いとのことでしたが、勉強が苦手でも出来るようになりたい、わかるようになりたいとは思っているはずなので、わからない点をそのままにしないで、授業中に友達に聞けたり、先生に質問して解決来るのはいいことだと思いました。

ホームページや学校案内のパンフレットを見てもわかりますが、面談していただいた先生によると、元気のいい生徒が多いとのことでした。

クラブ活動も非常に盛んで、体育系クラブは全て、定時制や通信制高校ではなく、全日制高校の大会に出場しているそうです。
また、行事やイベントなども活発で、先生、生徒ともに生き生きと楽しんでやっている様子が写真からも伝わってきました。

入学試験は、立志舎高校を第一志望とするA推薦は、書類審査と面接、一般入試と併願は書類審査と、作文、面接で、主として学習意欲の有無を確かめるそうです。
試験日は推薦入試と併願入試は1月、一般入試は2月から3月中旬まで何回かに分けて実施しているようです。

授業料は、初年度は入学金を含めて、700,000円程度です。就学支援金の支給を入れると、10万円程度軽減されるのではないかと思います。
なお、立志舎高校には全日制のほかに、週に1度土曜日に通う通信制もあり、平日コースと土曜コースで行き来も出来るといいます。

平日コースの授業は9時半から4時までの6時間授業ですが、進学クラスや特進クラスは授業時間が長くなり、特進クラスを希望すると、午後7時まで、土曜日も授業があります。


アンの感想

(あくまでもアンの意見なので、偏った点があるかと思います。興味を持たれた生徒や保護者の方は、実際に学校に足を運んで、自分の目や耳で確かめてみてください。)、
不登校や学力不振の生徒を受け入れている立志舎高校の魅力は、一般の生徒が思い描く、朝から学校に行って勉強し、クラブ活動にも参加して、友達も作って楽しい高校生活が出来るということだと思います。
通常だと、不登校や学力不振だと内申点が基準に達しないために、私立の高校に入学することは断念しなければならないか、または単願入試で何とか入学出来たにしても、入ってからの勉強についていくのが大変だと予想されます。けれど、立志舎高校は入学前の成績より、入学後の生徒の頑張りに期待するというスタンスが感じらました。

ゼミ学習は、勉強が苦手な生徒でも、わかれば楽しくなるとの考え方から、どうしたら楽しく勉強してもらえるかを模索し続けて辿り着いた、学習スタイルだという気がします。
また、人間関係が苦手な生徒もグループ学習ならしぜんに友達と話すようになるので、それもメリットだと思います。
ただ、それが生徒同士の単なるおっしゃべりになってしまっては意味がないので、そこは先生方も心に留めておられるようでした。

面談していただいた山崎先生によると、校則は緩やかで自由な部分が多いけれど、1年間で75パーセントの出席、遅刻はしないなど最低限のルールは守ってもらうとのことでした。その部分は、通信制サポート高校ではなく全日制なので、当然のこととアンも思いました。
特進クラスを希望すると、午後7時まで授業があり、指導する先生方はさらに学校に長くいることが求められると思ったので、アンが思わず「大変ですね」と口にすると、「朝が遅いので、問題ありません」と、さらりと返答されました。何の気負いもない感じで、それが印象に残っています。

大学進学に力を入れている高校だと思ったので、「勉強が苦手な生徒がある程度の大学に行こうと思ったら、それは簡単なことではないと思うのですが」と、普段、アンが感じていることをそのまま質問すると、それに対しては、肯定する返事が返ってきました。
もし先生が、「この学校のゼミ学習で勉強すれば、どんな生徒でも難関大学に合格出来ます」と答えられたとしたら、信用出来ない気がしたと思いますが、そうではなかったので疑念が残りませんでした。
それでも、立志舎高校は普通科なので、大学進学を目指して通って来ている生徒が多く、頑張って難関大学に合格した生徒も写真入りで紹介されていたことも付け加えておきます。

立志舎高校に向いている生徒としては、不登校や学力不振であっても元気でエネルギーのある生徒、勉強は好きとは言えないけれど大学には進学したいと思っている生徒、管理されることが嫌いで自由な雰囲気の学校が合っていると思っている生徒、友達を沢山作って楽しい高校生活を送りたいと思っている生徒、私立の高校と同程度の授業料が望ましいと思っているご家庭など、には合っているかと思います。

反対に、不登校、または体調不良で毎日学校に通うだけでもハードルが高い生徒、朝起きるのが苦手な生徒、勉強がとにかく嫌いで手取り足取りで教えてもらわなければわからないと思っている生徒、人にどう思われるかを必要以上に気にしたり、ガラスのような壊れやすいハートの持ち主などは避けた方がいいかもしれません。


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不登校、学力不振の学校訪問(2)さくら国際高校 [受験・進路]

さくら国際高校
東京都渋谷区代々木1-43-8
TEL.03(3370)0718
ホームページ http://www.tokyo.sakura-kokusai.ed.jp/

学校訪問の2番目にさくら国際高校を選んだのは、特に理由はありませんが、中学の先生から名前が挙がる高校であったこと、家庭塾からは大江戸線で20分程度で行けるアクセスのよい学校だったからです。

さくら国際高校東京校は通信制サポート高校で、JR「代々木駅」西口から徒歩3分の距離にあります。
都心にあるためか、外観は学校というよりビルといった感じで、建物の廊下なども狭く、普通に思い描く高校のイメージとは趣を異にしていました。けれど、教室はやや小さいと感じられるものの机と椅子が並べられていて、クラス単位で授業が行われている様子が見てとれました。アンが訪問した日は、卒業式が午前中に終わったばかりで、生徒の姿がちらほら見られる程度でしたが、空き教室では先生と生徒が個別面談をしている姿があったり、廊下ですれ違う生徒がそれぞれにアンに挨拶してくるのを見て、礼儀を重んじる学校なのだと感じました。

同校の沿革としては、2015年より長野県上田市にあるさくら国際高校の東京校になったとのことで、わざわざ本校のある上田市までスクーリングに通わなくても、単位認定が自校で出来るようになったといいます。

通信制サポート高校としては珍しい週5日の授業で、9時半始業、担任制で、好きなことや進路に合わせてコースを選び、自分のペースで学びながら3年で卒業します。
自分のペースで学んでいくというのは、たとえば生徒の心身の具合によって、朝から登校出来なかったり、欠席する日が多くても、生徒が学校に姿を見せた時に、先生方が個別にレポート指導をしてくれたり、レポートがたまり過ぎてしまった場合でも、先生方がサポートしてくれる体制が確立されているのだと思いました。また、同校は「教育コーチング認定校」になっていて、先生方は全員コーチングの勉強をしているそうです。

校庭はありませんが、部活動は盛んで、運動系は近くに場所を借りてやっているとのことで、部活動の実績や活動報告が写真とともに廊下に数多く張り出されていました。
文科系ではダンス部が特に活発なようで、アンが訪問した日も、卒業公演をかねたラストライブの練習をするために部室に生徒がいて、ひとり一人自己紹介しながら挨拶された時には、アンの方が恐縮してしまうほどでした。

コースは4つあり、進学コース、マンガ・アニメコース、声優・タレントコース、ペット・アニマルコースです。生徒はそれぞれ自分に適したコースを選びますが、進学コースだけが進学に有利というわけではなく、例えば声優・タレントコースを選んだ生徒は、表現力が身につくので、大学のAO入試の面接では高得点が期待できるとのことでした。

パンフレットの、学園長メッセージに書かれている内容は、アンが共感できるものばかりでした。「不登校は特別のことではない」「問題なのは生徒不在の教育」「行かなくてもいいという安心」「小さな成功体験を自信につなげる」「学校は個性と個性が出会う場所」などタイトルを拾ってみただけでも、不登校や学力不振の生徒に寄り添って、経験を重ねたからこそ書ける言葉だと感じました。


入学試験推薦入試書類審査と、面接(生徒・保護者)、一般入試書類審査と、3教科(英語・数学・国語)合わせて30分の小テスト、面接(生徒・保護者)です。
推薦入試、一般入試ともに試験日は1回目の12月からから6回目の3月中旬以降まであり、面談していただいた先生によると学力試験の結果で不合格になることはないとのことでした。ただし、校則を守れないような生徒はお断りだそうです。
4月の時点では、1クラス25名程度でスタートし、途中から転入学(別の高校から転校してくる生徒)や編入学(高校を退学した生徒)の生徒も入ってくるので、卒業時までには40名程度に増えるそうです。

授業料は通信制高校とサポート校が合体した形になっているので、以前よりは30万円から40万円程度安くなったそうですが、一番費用のかからない進学コースでも初年度の納付金は100万円以上、その他に修学旅行等の積立金が毎月2万円弱必要になります。
高等学校就学支援金についても説明があり、学校を通して申請を行い、ご家庭の収入に応じて、年額で最高297,000円の助成が受けられると書いてありました。


アンの感想
(あくまでもアンの意見なので、偏った部分もあるかと思います。興味を持たれた生徒や保護者の方は、直接に学校に出向いて話を聞き、自分で確認してみてください。)


広報部・入学相談室長の奥谷先生とは2時間ほど面談していただきました。
先生に話していただいた中で、一番印象に残っているのは、先生が「この学校の生徒達はみんないい子たちです」とおっしゃっていたことです。アンも家庭塾に来る生徒たちはみなやさしくて、性格のいい子たちばかりと思っているので、奥谷先生も同じ視点で生徒のことを見ているのだということが伝わってきて、共感出来ました。

アンのブログでは、不登校、学力不振の高校選び(東京、埼玉、神奈川、栃木)で紹介した通信制サポート高校の日々輝学園高校の記事が一番アクセス数が多くて、実際にアンの生徒も2人ほどこの学校を卒業しているのですが、中学の時とは別人のように自信がついて、日々輝学園に進学して本当に良かったと言っているのですが、さくら国際高校と日々輝学園は雰囲気が似ているように思いました。
アットホームな小規模のキャンパスで、不登校や学力不振の生徒を排除するのではなく、生徒ひとり一人が自分らしく輝くために、先生方も日々、努力を惜しまないという感じが伝わってきました。
また、アンも実際にお会いしたのですが、先生方の中にこの学校の卒業生がいることも、ステキなことだと思いました。

さくら国際高校に向いている生徒は、人間関係で傷つき、人が信用出来なくなって学校に行けなくなってしまった生徒、勉強が苦手で、誰かがついていてくれれば出来るけれど、一人では勉強する気になれない生徒、自分にはいいところなどないと思っている生徒、コミュニケーション能力や表現力が弱いと思っている生徒等には合っていると思います。

勉強については、3冊を1年かけてやる子もいれば、3冊を1か月でこなしてしまう生徒もいるといったように、他人と比較せずに自分のペースで学習を進めていけばいいそうです。
アンが考える通信制サポート高校の良い点は、レポートの課題をこなすことで授業が進んでいくので、勉強が苦手な生徒でも、自分が今何を学んでいて、どのようにその課題を解かなければないかを考えるようになることだと思います。それは強制的にやらされる勉強とは違うような気がします。

アンはさくら国際高校で説明を聞くまでは、通信制サポート高校の声優やアニメ、ペット、マンガなどのコースは、高校としてはふさわしくない、高校卒業後に学ぶべきものと思っていたのですが、それは偏見だったと反省しました。
自分の好きなことを勉強して、それでいい成績が取れれば自信もつくし、その自信が他のものにも挑戦してみようという意欲にもつながっていくと思ったからです。


授業料は確かに高額だと思いますが、高校の授業についていけずに塾に通ったり、家庭教師を頼んで勉強しなければならないことを考えれば、学校内でそれが解決できるわけですから、その分の費用は浮くという考え方も可能かもしれません。


なお、大学進学については、一般入試が2割程度、残りは指定校推薦とAO入試ということでした。資料の中に同封されていた27年度合格実績の用紙には著名な大学も含まれていましたが、学校だけの勉強でなく、個別に予備校や進学塾に通っていた生徒ではないかと想像しました。
都立チャレンジ高校と同様、ある程度以上の大学に合格するためには、学校の勉強だけでは不十分だと思うからです。

なお、さくら国際高校に向かない生徒としては、経済的な問題が一番かと思いますが、やる気や能力があると自負している生徒、集団授業についていける生徒は避けたほうがいいように思います。また、厳しい環境に身を置く方が好きな生徒にも向かないと思います。


後日の話になりますが、奥谷先生のお誘いを受けて、国立オリンピックセンターの小ホールで開催されたダンス部の卒業公演を見てきました。
「人魚姫」のミュージカルから始まり、3時間余りの公演でしたが、生徒たちが持てる力を十分に発揮した熱気のある舞台で、飽きることなく見入ってしまいました。
構成や演出もメリハリがあり、生徒ひとり一人が何曲も踊り、その度ごとに衣装も変えて出てくるので新鮮でした。これだけの演目を覚えるのに、見えないところでどれだけの練習を重ねてきたのだろうと思うと、感動すら覚えました。
特に、印象に残ったのは、ダンスの上手な優秀な生徒にだけ光を当てているのではなく、裏方も含めた全員に出番が与えられ、それぞれの持ち場で生徒たちが精一杯やっているということでした。

勉強に限らず、何でもいいから、自分が好きなこと、夢中になれるものを見つけて、最初は上手くいかなくても、あきらめずにやり続けて、小さな目標でも達成出来れば、人は輝ける、未来を拓いていくことが出来ると、生徒たちを見ていて、改めて確信しました。


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不登校、学力不振の学校訪問(1) NHK学園高等学校 [受験・進路]

不登校だったり、学校の成績がオール3以下だったりすると、東京では、都立高校、または私立高校を受験することさえ難しくなっているのが、現在の高校進学事情ではないかと思います。
10数年以上前、アンが科目指導の家庭教師を始めた頃は、指導に苦慮するような深刻な学力不振の生徒でも、単願推薦でなら受け入れてくれる面倒見のよい私立学校が数は多くはありませんでしたが存在していました。
ところが、そういう学校も、5年ほど前から大学進学で実績を上げる高校へと方針を変え、勉強が極端に苦手な生徒が単願で合格出来たとしても、勉強面での苦労は中学の時よりさらに増し、家庭教師に勉強を見てもらわなければ成績が取れなかったり、卒業に至らないケースも出てくるようになってしまいました。

一般の都立高校、私立高校が不登校や学力不振の生徒にハードルが高くなっている一方で、それらの生徒を受け入れる通信制高校や通信制サポート高校は増加傾向にあり、中学校の先生方も進学先の一つとしてアドバイスするようになっています。
しかし、通信制高校はともかくとして、通信制サポート高校は授業料が割高になるので(通信制高校+サポート校の授業料が必要になるため)、家庭の経済を考えると、躊躇せざるを得ないというのも一般のサラリーマン家庭の本音ではないかと想像しています。

このような状況の中で、都立チャレンジ高校以外に、不登校や学力不振の生徒の進学先としてどのような高校があるのか、アン自身も情報を集めてみたいと思い、この3月から学校訪問をすることにしました。

これから少しずつ、ブログにアップしていこうと思っています。
まずは、NHK学園高校からスタートすることにしました。


NHK学園高校(東京本校)

NHK学園高校については、以前の記事、私立通信制高校の合同説明会ですでにご紹介してありますが、今回は、アンが直接に出かけて行って担当の先生から説明していただいたこと、2015年から東京校(東京都国立市)に登校コースが出来たので、それを中心に書いていきます。


NHK学園高校のある国立市は一橋大学や国立音楽大学などがある文教都市として知られており、JR国立駅から南に真っ直ぐに伸びる大学通りは春には桜、秋にはいちょうで美しく彩られることで有名ですが、アンが学校訪問した時はちょうど桜が満開の時期で、どこまでも続く桜並木を堪能しました。

外側から見た学校の様子、また案内していただいた校舎内の施設や設備、学校の雰囲気も一般高校と何ら変わりはありませんでした。

登校コースの内容登校日は水曜、木曜、金曜の週3日で、朝10時からのホームルームから始まり、10時半から授業(スクーリング)、2時40分からは5時までは、みんなで助け合って学習を進めたり、わからない点を先生に質問するステップアップタイムと呼ばれる時間割になっています。

NHK学園高校に限らず通信制高校はレポート提出が基本ですが、NHK学園高校の登校コースの特徴は、学びのスタイルが「反転学習」、「反転授業」になっていることです。
つまり、最初は自宅やNHK学園高校で「NHK高校講座」の番組を一人で視聴し、その上で学校に登校してサポートスクーリング(翌日のメインスクーリングの授業内容についての基礎項目を確認する)を受け、次の日にメインスクーリングを受けるというスタイルです。この方法だと、一つの単元を3回、学習することになるので、学習内容が定着するので、それが「反転学習」、「反転授業」になるということです。

放送授業は1科目について20分間で、ここ2~3年は、授業に興味を持ってもらうためにタレントの起用も多くなっているそうです。放送は1回限りですが、全教科パソコンやスマホで何度も見直したり、聞き直したりすることが出来ます。
卒業後の進路についても、1年の時から、「好きなこと」や「やりたいこと」を探し始め、卒業時までにそれを明確にするといった、細やかな進路指導がなされているようです。

なお、NHK学園高校は様々な年齢層が学べる学校として歴史のある学校ですが、登校コースに限っていえば15年度入学者は中学を卒業したばかりの10代の生徒だけとのことでした。

登校コースの入学試験推薦入試書類選考と作文、面接、一般入試書類選考と基礎学力測定(国語、数学、英語)、作文、面接です。
選抜日は推薦が1月後半、募集人員は男女 合計20名、一般が選抜日が2月中旬、募集人員は男女合計20名で、一般入試は第2回、第3回にも若干名の募集があり、3月下旬まで応募可能です。

部活については、運動系、文化系、同好会などさまざまな種類があり、校庭も広いので、部活にも入って楽しい高校生活を送りたいと思っている生徒には合っていると思います。


登校コースの場合の年間授業料は年間で60万円程度ですが、高等学校等の授業料支援として、所得に応じて「就学支援金」が支給されるので、世帯収入が910万円以下の家庭であれば、最低でも年間12万程度授業料は安くなるかと思います。


アンの感想

これまで不登校や学力不振だったけれど、出来れば普通の高校に行き楽しい高校生活を送りたいと思っている生徒、人間関係は苦手だけれど、今の自分をなりたい自分に変えていきたいと思う気持ちのある生徒、勉強は苦手だけれど出来るようにはなりたいと思っているので、そのための努力を少しずつでもしていこうと思っている生徒、授業料が一般の私立と変わらない学校が望ましいと思われるご家庭の生徒にはオススメの学校だと思います。
ただし、週に3回登校して、提出するレポートの指導が受けられるとはいえ、勉強に拒否反応を示すほど勉強嫌いの生徒や、楽をして高校の卒業資格さえ取れればいいと思っている生徒には勧められません。加えて、通学時間が1時間半以上かかる場合、体調不良の生徒も避けた方が無難かもしれません。


アンが訪問した際には、実際に使用している教科書やガイドブック、レポート課題なども見せていただきました。レポートそのものがテスト形式になっていて、それは教科書を見て解いてもいいものだし、わからない箇所は週3日の登校の際に先生に質問も出来るので難しくはないと思いました。また、レポートも点数がついて返却されるのではなく、AとかBの評価がつくだけなので気持ち的には楽だと思いました。

面談していただいた先生に、推薦入試についての学校の成績についての基準についてお尋ねしましたが、学校の成績がいい生徒が必ずしも優秀とは限らず、学校の成績だけで測れない面も多々あるので、成績が良くないという理由だけでは不合格にはしないとのことでした。面接で生徒の趣味し好や考え方、やる気を見るそうです。

面談していただいた先生は温かい感じの先生でした。この日、アンは車で行ったのですが、余裕をもって出たにもかかわらずに、道路が混んでいて、約束の時間に到着出来そうもなく、途中で電話をしたのですが、「気にしないで、慌てずにいらしてください。お待ちしていますから」と言ってくださり、電話に出られた先生が面談してくださる先生だと知って、さらにほっとしました。


「未来に向かって」という卒業生からのメッセージを集めた小冊子をいただいて帰ってきたのですが、学校になじめずに小学校1年の時から不登校だった生徒が、NHK学園高校を選んだ決め手は入学前の先生との面談だったと書いてありました。その先生が自分の知っている先生、イメージしていた先生とは違う印象で、「学校の先生」というより「人」という感じがしたということでしたが、アンが面談していた企画開発部長の野村先生にも同じものを感じました。一言でいうなら、人間的な温かさだと思います。


NHK学園高校の通学コースは、都立チャレンジ高校よりも試験を受けて合格するのは難しくない気がしましたが、先生方の力を借りながら、受け身ではなく自分で勉強しなければならない点では大変かと思いました。それが時間をかけてで出来るようになれば、人としても、学力面でも、むしろチャレンジ高校より力はつくことが予想されます。
また、カリキュラムもしっかりしているので、やる気のある生徒や、大学進学を目指す生徒には向いていると思いました。

それ以上に、アンが、NHK学園高校を学校訪問の最初の学校に選んだのは、この学校で、自分なりに能動的に学習し生活していくことが(たとえ、登校日以外の日を好きなゲームで1日費やしたとしても、やるべきことをきちんとやっていればの話ですが)、未来に向かっての大きな力になると確信しているからです。
これまでも、そしてこれからも、アンが家庭塾に通って来る生徒に望むこともただ一つ、能動的であること――やる前から無理だと言ってあきらめたり、面倒くさがったりしないで、目の前のやるべきことをていねいにきちんとやっていく姿勢です。

アンもそのために力を尽くしたいと思っていますが、ここで都立チャレンジ高校の受験について触れさせていただくなら、合格するためには声の大きさにも表れる生徒本人のやる気、能力、面接の際の面接官との相性など、最終的には生徒に帰する部分が大きいかと思っています。
お母さんや、お父さん、アンがいくら一生懸命になっても、試験を受けるのは生徒本人、勉強するのも本人であることを出来るだけ早い時期から自覚することが必要です。


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2016年度新規生徒の募集を開始します。 [募集について]

対象となる生徒は以下の生徒です。

(1)
①来年(2017年度)都立チャレンジ高校(六本木高校、大江戸高校、稔ヶ丘高校、世田谷泉高校、桐ヶ丘高校)への進学を希望する中学3年生の生徒。

今年から都立エンカレッジスクールの受験生の指導にも力を入れていきます。

②不登校、学力不振で進学先について悩んでいて、現時点では決めかねている中学3年生の生徒


4月のこの時期では、保護者の方はともかくとして、上記の生徒本人には漠然とした不安はあるものの、高校進学について何とかなると考えているのが実情だと思います。それでも、精神力や考える力(言語能力だと思っています)を身につけておくことは、10か月後にやってくる受験や、生徒の将来にとっても大切なことだと考えています。
考えているより行動することから道は拓けていくものなので、まずは、生徒本人、それが無理なら保護者の方の面談から始めさせていただきたいと思っています。

なお、言語能力をつける指導については、学年は問いません。

※面談料は2時間2,000円


(2)都立チャレンジ高校及び通信制サポート高校の生徒で大学進学を希望する高校1年、高校2年の生徒

・指導科目は英語と現代文です。


都立チャレンジ高校、通信制サポート高校の生徒がある程度の大学に進学しようと考えた場合、学力が不十分であることは否めません(高校に入学してから、中学の勉強を遡ってやるからです)。そこで、どこの大学でも入学出来ればいいと考えている生徒ではなく、センター試験や一般入試、第一志望は譲れないという生徒を対象にしたいと考えています。


大学受験の生徒については今回初めての募集になりますが、大手進学塾では程度が高すぎてついていけない生徒、個別指導は授業料が高すぎると考えているご家庭のための、大学受験のウオーミングアップのための塾と考えていただければよいかと思います。


備考;
・上記①、②ともに授業料は1時間3,000円で、原則2時間の指導です。
・東京都の学習塾受講料貸付金(扶養人数が2人で、総収入が年間320万円以下、3人で380万円以下のご家庭で貸付限度額は20万円。高校に合格した場合は返済金が免除)も利用可能です。


・家庭塾の最寄り駅は、西武池袋線「江古田駅」から徒歩10分、都営大江戸線「新江古田駅」から徒歩7分です。


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桜の季節に思うこと [くつろぎタイム]

桜の見頃はもう過ぎたかと思いながら、ウオーキング途中で、いつも通る道から少しはずれた、桜の木が沢山ある小学校に寄ってみました。普段は人の姿が見えない正門の前に人が集まっていたので、遠目で見たときは、アンと同じ気持ちで桜の花を見に来ているのだと思っていました。

ところが近づいて見て、入学式だとわかりました。
「今日は4月6日、入学式だったんだ」と心の中でつぶやきながら、晴れた空の下、満開の桜に祝福されて入学式を迎える新小学1年生とお父さんやお母さんの晴れ姿を見て、アンの顔もほころびました。

その後、いつも歩く2つの大きな公園の満開の桜も楽しみました。
やはり、桜は青空の下で見るのが一番きれいだと思いながら、しばらく立ち止まって桜と青空を見上げていました。
ソメイヨシノだけでなく、濃いピンクの陽光という桜も目を引きます。
ヤマブキも鮮やかに咲いていました。地面に目を向けると、薄紫色のすみれの花もいつの間にか沢山咲いていて、可憐でした。
木々の新芽も若葉色の葉に変わっています。
花や木が好きなアンは、このような景色の中に身をおくと心が弾みます。

年に1回、満開の桜を見るとしあわせな気持ちになります。
3年前に膝を骨折して手術をした時は、もうウオーキングはやめた方がいいと医師から言われましたが、半年ばかり休んで再開し、開始した10年前と同じように週に3回、1時間ほど歩いています。携帯の歩数計を見ると、以前と変わらず分速70メートルほどになっています。

1年先がどうなのか想像も出来ませんが、身体も気持ちも同じ状態で桜の花を愛でられたら、それだけで十分だと思っています。


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不登校、学力不振の生徒の進路について考える [受験・進路]

今回のチャレンジ高校の受験結果から、また、アンがチャレンジ高校を受験する生徒と関わるようになって10年目を迎えたことから、不登校や学力不振の生徒の進路について、改めて考えてみたいと思いました。

不登校や学力不振の生徒の進路について考えるとき、まずは次の3点から考えていくと、答が見つかりやすいのではないかと思っています。

①学力――学力について考えるときに、避けて通れないのが学校の成績です。最近は、内申書重視の傾向があり、オール3以下では、公立高校を受験するのが難しくなっています。私立高校はどうかといえば、近年の少子化の影響もあり、進学実績を上げないと学校の存続が危ぶまれるという状況もあってか、少しでも優秀な生徒を確保したいというのが、学校側の正直な気持ちと言えそうです。
そのような状況の中で、内申点が取れない不登校や学力不振の進学先は限られていると言わざるをえません。

不登校の生徒の学力不振には2つのタイプがあると思います。1つは、不登校になる前は成績も普通以上で、勉強が好きとは言えないまでも嫌いではない生徒です。このタイプは、学校に行かなかった期間の学習がわからなくなっただけで、抜けていた部分を補えば出来るようになる生徒です。
もう1つは、小学校高学年から、または中学に入学した頃から、学校の授業についていけずに、勉強に対しての拒否反応も強い深刻な学力不振の生徒です。具体的な例としては、中学1年の2学期以降から徐々に成績が下降していき、5教科の綜合点が100点に満たない生徒ということになるかと思います。

けれど、学力は測れるものではなく、「見えない学力」というのも存在すると、アンは思っています。一般的に学力というと学校の成績ということになりますが、現在の学校教育では、暗記が得意な生徒が学校の成績が良く、暗記の苦手な生徒が悪いという側面が色濃く出ています。
自分の頭で考えることや、言語能力はあっても、学校の成績は良くない生徒、反対に暗記が得意で学校の成績はいいけれど、自分の頭で考えることが苦手だったり、自分の意見を持たない生徒もいます。

また、学力や勉強の出来不出来は生徒の一側面に過ぎないことも忘れてはならないことだと思っています。得意なことや夢中になれるものを持っていたり、性格が良かったり、手先が器用であったり、運動が得意であったり等々、評価出来るものを生徒はそれぞれに持っているはずです。

学力だけで評価するのではなく、それぞれが持っている個性や特性を引き出したり、認めたりして、伸ばしてくれる学校が一番だと思います。


②生徒自身の性格や特性

生徒自身のやる気や根性はとても大切だと考えています。深刻な学力不振であっても、やる気や根性さえあれば道は拓けるからです。逃げたり、あきらめる癖をつけないようにしてほしいものです。

体調面や精神面を考慮することも重要です。
もともと体が弱くて学校を休みがちであったり、不登校のためエネルギーが減少していて疲れやすくなっている生徒は、高校に通う気持ちがあっても、思い通りにいかない場合もあります。
また、いじめなど精神的トラウマを抱えていたり、人一倍傷つきやすかったり、人からどう思われているかを極端に気にする生徒も、高校入学と同時に毎日学校に通うことは難しいかもしれません。

生徒本人だけでなく保護者の方も、生徒の体調や精神面をよく把握しておく必要があるかと思います。


③学費について

高校の学費も学校選びには避けて通れない課題になります。都立のチャレンジ高校、エンカレッジスクール、通信制高校、定時制高校なら学費はそれほどかかりませんが、私立の通信制サポート高校となると授業料が年間100万円程度かかるのが相場のようです。
これは私立高校より高額で、経済的に余裕のある家庭はともかくとして、一般のサラリーマン家庭にとっては厳しいのではないかと想像しています。それでもわが子のために何とか授業料を工面するか、公立の高校に限定するか、予め保護者が態度を明らかにしておくべき問題かもしれません。

なお、まだ情報を集めている過程でしっかりと把握しているわけではありませんが、同じ私立でも通信制高校は、都立高校と通信制サポート高校の中間程度、あるいはそれ以下に収まるかと思います。


次に不登校、学力不振の進学先についても、アンなりの見解を述べてみたいと思います。(アン独自の意見なので客観性に欠けることをお含みおきください)


❶都立チャレンジ高校
家庭塾が都立チャレンジ高校の受験生を中心に指導していることもあり、不登校、学力不振の進学先として最初に思いつくのが都立チャレンジ高校です。六本木高校、大江戸高校、稔ヶ丘高校、世田谷泉高校、桐ヶ丘高校の5校があり、学校の雰囲気も、学習の内容もそれぞれ特色があります。内申書が不要で、事前に提出する自分で書く1200字~1500字程度の志願申告書と、試験当日の作文と面接、合わせて1250点満点で男女関係なく、上位の生徒から合格が決っていきます。

もともと不登校の生徒のために作られた学校なので、高校入学後の勉強も中学から遡ってやってくれるので、なるべく休まないで、まじめに授業を受けていれば卒業は出来るはずです。最長6年まで在籍できるのですが、3年か4年で卒業する生徒が多いようです。
午前部、午後部、夜間部の3部制になっているので、朝が弱い生徒は午後部や夜間部を希望することも出来ます。また、単位制なので留年がなく、74単位を修得すれば卒業出来ます。
普通科ではなく、総合学科なので選択科目も多く、自分に合う科目を多く選べば、成績も取りやすいというメリットもあるかと思います。
さらに一般の高校より、先生方の配慮も行き届いているので、安心して通える学校といえそうです。

ただ、ここ2~3年、今年は特に感じたことなのですが、大江戸高校が進学支援型チャレンジスクールを打ち出していることからもわかるように、どのチャレンジスクールも、進学に重きをおくようになり、能力のある生徒を集めようとする傾向が強くなってきているように感じています。
以前から、不登校の生徒より、学力不振の生徒の方が合格の可能性は低いと思っていましたが、上記の「学力」で触れたような深刻な学力不振の生徒は、仮に合格出来たにしても、やる気と根性がないと続けられなくなるかもしれません。

チャレンジ高校の競争率は横ばい、あるいは下がってきているのに、作文の課題や面接試験も難しくなっています。
学校の雰囲気や授業の内容、経済的負担を考えれば、不登校、学力不振の生徒にとってチャレンジ高校はオススメの高校だと思っていますが、倍率が低くても1,3倍、高いところでは2倍強あるので、合格するのが難しい高校とは言えないまでも、誰でも入れる高校ではないことも頭に入れておく必要はあるかと思います。


❷都立の通信制高校及び私立の通信制高校

都立では新宿山吹高校、一橋高校、砂川高校の3校があります。内申書も必要ですが参考にする程度だと考えられます。試験は国語、英語、数学の3教科で、60分から70分程度で3科目全てをやるようですから、基礎的な問題に絞られるのではないかと思います。(想像です)

学習方法としては、年間で決められた数のレポートを提出し、年間で20~24日登校して授業を受け、前期、後期の試験で一定以上の成績を取れば卒業出来ます。
学費も安く、就学支援金を利用すれば家計に負担がかからないのがメリットです。

他方、私立の通信制高校は数多く存在しますが、東京にあり校舎もグランドもあって学校の雰囲気のする高校となると、東海大学付属望星高校、NHK学園高校、科学技術学園高校、北豊島高校、国士館高校、日出高校、立志舎高校他、数は限られてくるかと思います。

都立の通信制高校と同様に、レポート提出、スクーリング、単位認定試験が義務づけられています。
家庭学習が基本となることに変わりはありませんが、立志舎高校のように毎日通う通信制もあれば、週に1~4回登校する高校もあります。また、放送視聴や、ネットで授業を受けられるケースもあります。
授業料も一般の私立高校と同じくらいか、それよりも安く設定されているようで、今年から週3日の登校コースが出来たNHK学園高校を例に取ると、50万円弱となっています。

都立、私立どちらの高校も難点は、家庭学習が基本になるので、目標を持ち、しっかりとした意志をもたないと卒業するのが難しいことです。毎日登校しなければいいからといって、レポートを溜めすぎてしまったり、スクーリングをさぼってしまうと卒業できなかったり、卒業が長引いてしまいます。

けれど、人間関係が苦手な生徒、やる気のある生徒、勉強が嫌いではない生徒には向いていると思います。

❸通信制サポート高校

通信制サポート高校は全て私立です。通信制サポート高校に籍を置いている生徒のために、通信制高校に提出しなければならないレポートの指導をしてくれる塾のような学校ということになるかと思います。
学校の形態も、小規模の学校タイプのものからビルの中にあるものまで様々です。

授業料も年間100万円程度、あるいはそれ以上かかる学校もあり高額ですが、不登校で学習が遅れてしまった生徒や、勉強が苦手で、1人で学習することが困難な生徒には合っているかと思います。
また、勉強だけでなく、生徒の得意なことや、個性を伸ばしてくれる学校もあって、そうなると生徒もやる気が出て、自信もついていくので、高額な授業料も無駄ではなかったということになるかと思います。
けれど、通信制サポート高校は数も多く、玉石混合だと思いますので、授業料に見合うだけの内容が伴っているかどうか、保護者の方は、実際に学校に足を運んで、先生の話を聞いたり、生徒の様子を観察したりして、慎重に選ぶことが大切だと思います。


❹都立高校の夜間定時制

都立高校の定時制は徐々に廃止される動きがあるようですが、経済的負担を考慮して、都立の方がいいと思われる場合は、定時制を選ばれるとよいと思います。不登校の生徒もいれば、昼間働いて夜学校に通って来る年上の生徒もいると思いますが、卒業出来るまで通い切る、やる気や根性はその後の人生に必ず役に立つはずです。

他人と比べず、与えられた環境の中で自分なりに納得のいく高校生活を送ってほしいと思います。


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2016年  都立チャレンジ高校受験を振り返って(1) [受験]

今年もまた、生徒たちがチャレンジ高校合格に向けて頑張った記録を、生徒や保護者の了解を得てブログに記しておきたいと思います。

なお、東京都教育委員会のホームページに記載されている平成28年度の都立チャレンジ高校の合格者の内訳は以下のようになっています。
今年の傾向としては、全般的に女子が男子の合格率をはるかに上回っていた昨今と比較すると、その差が緩やかになってきています。六本木高校は相変わらず女子の比率が高いですが、男子69名の受検者に対して、41名が合格しているのは注目すべきことだと思います。また、昨年は、稔ヶ丘高校が男子の合格数が女子をわずかに上回っていましたが、今年はそれがさらに顕著に表れています。
こうした変化がなぜ起こるのか、偶然なのか、それとも高校の方針が入っているのか知りたいところです。

受検人員         合格人員
                  
六本木高校   募集人員140   男69  女138  計207  男41  女104  計145
大江戸高校   募集人員140  男137 女147  計284  男61  女 85  計146
世田谷泉高校 募集人員170 男106 女103 計209  男88  女 90  計178
稔ヶ丘高校  募集人員200   男181 女107 計289  男120  女87  計207
桐ヶ丘高校  募集人員140   男 86 女 99  計185  男 55 女90  計145


今年、家庭塾からチャレンジ高校を受験した生徒は男子2名、女子1名で、志望校はA高校とB高校でした。最初に結果から書きますが、合格したのは1人だけで、あとの2人は不合格でした。
チャレンジ高校の受験生を中心に指導してきたアンは、これまで合格実績には重きを置かずに、生徒が精一杯、努力して出した結果を受け止めてきました。けれど、生徒はもちろんのこと、保護者にとっても合格することが一番の望みであることは間違いないことなので、今回の結果を真摯に受け止めたいと思っています。

例年、家庭塾に通って来る生徒は、志望するチャレンジ高校が第一志望の高校で、まれには滑り止めの通信制サポート高校を受けている生徒もいましたが、大半は一発勝負の受験でした。今回の生徒3人もチャレンジ高校1本の生徒でしたが、前々回のブログに書いたように、今回ほど苦戦を強いられた受験はかつてなく、アン自身も家族にもしばしば弱音を吐いていたのも事実です。
受験間近の1月下旬になっても合格の手応えが感じられなかったこと、生徒2人が一番倍率の高いA高校を希望していたこと、1部と2部だけで3部を願書に書いていなかったため、さらに合格の可能性が低くなる、などが理由でした。けれど、昨年、A高校に合格した2人も受験した高校はA高校のみ、3部を希望しなかったことも同じだったので、為せば成るという気持ちで臨んだ受験でした。

不合格後の生徒の進学先についても、今回ほど真剣に考えたことはありませんでした。通信制高校の合同説明会に行って、個別で説明を受けた学校はあるものの、東京では実際に足を運んで、チェックした学校はなかったからです。
学力不振もカバー出来ると言われている通信制サポート高校は、生徒にとっていい高校であったとしても、授業料が割高であるという点も気になっていました。

あれこれ考えているよりまずは行動と思い、3校だけですが、実際に学校に出向いて、いろいろ話を聞かせていただきました。
今回のマイナスの経験をプラスに変えていくことが、アンの新たな課題になったからです。


前置きが長くなってしまいましたが、以下に、今年の3人の受験生について書いていきます。ブログを読んでくださる方々が、合格した生徒だけを評価するのではなく、自分なりに努力したけれど、結果が伴わなかった生徒についても認めてくださると有難いです。


A高校に不合格になり私立の通信制サポート高校に進学するIちゃん
Iちゃんは約1年前から家庭塾に通って来ていました。
通っていた私立中学で不登校になったのですが、理由は勉強でした。一般的に、私立の中学や高校では、説明会ではきめ細かい指導をするとか、面倒見のよい学校だと言いながら、入学した途端に、手のひらを返したように、勉強が苦手な生徒を排除する傾向があります。学校の姿勢がそうだと、生徒もそれを真似てその子をいじめるようになりますが、Iちゃんはまさにそのケースだったようです。

初めてIちゃんがお母さんと共に家庭塾にやって来た日、Iちゃんの顔がこわばっていたので、乗り気ではないことがすぐにわかりました。
苦手な勉強をまたやらなければならないと思ったのでしょう。
それでも、アンと話しているうちに次第に表情が柔らかくなってきて、その場で入塾が決まりました。

チャレンジ高校への進学は考えていたものの、志望校は絞れていなかったので、7月の学校見学や個別面談が終わるまでは、英語の勉強をやったり、楽しんで通い始めた区の適応教室の宿題をやったり、文章の書き方を学んでもらうために、聞き書きで自分史をやったりしていました。
ただ、英語の勉強については、やり始めた途端、拒否反応が表れて、「アン先生の所に来るのは楽しいけど、英語をする時はものすごくイヤ」と本人も口にするほどでした。それでも高校に入ってから困らないように、重要な動詞だけでも覚えてもらいたいと思い、ごく少量の宿題を出したりしたのですが、上手くいきませんでした。


Iちゃんは、好奇心が旺盛な、感性が豊かなやさしい子で、人が良すぎるためにつけ入られて、大変な思いをすることがあったようですが、とにかく性格のいい子でした。それは財産だと、アンは思っていました。
Iちゃんの希望で、一度だけ夕食を一緒に作って食べたことがあったのですが、料理が得意というだけあって、アンが指示をしなくても、実に手際よく動いていました。家の手伝いなどしない子が多い中で、Iちゃんはお母さんの手伝いもよくしていたようです。手芸も得意でした。
おしゃべりが好きというだけあって、目をキラキラさせて話す姿も印象的でした。

志望校がほぼ決まった10月あたりから、本格的な受験体制に入っていきました。Iちゃんが志望したA高校はチャレンジ高校の中では合格するのが一番難しい学校で、適応教室の先生からは3部を勧められたという話もお母さんから聞いてはいましたが、Iちゃん自身が気に入った高校でなければ頑張れないと思ったので、別のチャレンジ高校を提案する気にはなれませんでした。

チャレンジ高校受験の第一歩は、作文ではなく、志願申告書の作成から始まります。それに基づいて面接も行われるし、作文のベースになるものなので、毎年、かなりの時間をかけてやっています。学校案内のパンフレットをそのまま写したようなものや、普段、生徒が使わないような「貴校」という言葉も使いません。また、市販のノウハウ本に書いてあるような模範的な文章も書かないようにしています。生徒が思ってもいないきれい事や高度な文章を書いても、面接で聞かれた時に上手く答えられないし、嘘は見抜かれてしまうと思っているからです。(元々、言語能力の高い生徒や、演じきれる生徒は合格すると思いますが、そういう生徒は家庭塾にはほとんど来ません。能力のあるなしにかかわらず、幼なさが残っている生徒が大部分です)

志願申告書が書き上がると、次はそれをベースにした作文を一つ仕上げ、その後は応用へと進んでいきます。最初に書いた作文が土台になるので、何度も何度も書いて、見ないでも書けるようにならなければなりません。
ところが、この段階をIちゃんは上手くクリアすることが出来ませんでした。自分のことを自分の言葉でわかりやすく書いたものなので覚えやすいと思うのですが、漢字や英単語を覚えるのが苦手なIちゃんにとっては、同じように困難に感じられたようです。
耳からなら入っていくかと思い、5行単位でアンと交互に読んでみたり、最初の5行だけを授業中に何度も何度も書いてもらったりもしました。
それでもなかなか定着しなかったので、1月も下旬になってくると、アンも内心焦ってきて、家庭教師をしていた時にしかやらなかったファックス指導を、ボランティアで取り入れることにしました。

最初こそ抵抗を示していたIちゃんでしたが、志望校に合格したい気持ちの方が勝っていたので、それからは受験直前まで毎日ファックスを送ってくるようになりました。土台となる作文を自分のものにした後は、志望校だけでなく、他のチャレンジ高校の過去の作文問題へと進んだのですが、次の課題をファックスで催促してくるほど頑張っていました。
適応教室にも休まずに毎日通い、受験終盤になると家庭塾にも片道1時間かかる距離を週2回通って来ていたので、眠い、眠いとよく口にしていました。
ファックスも毎日送ってくるように強制したわけではないのですが、例外を作らず、ほぼ毎日送ってきました。
面接については見た目の好感度もよく、過去の面接問題についてもそれなりに答えられるようになっていたので、手応えは感じられました。
ただ、面接で失敗するとしたら、予期しない質問に対して全く答えられなかったり、質問の意図がわからず、ちぐはぐな答えをしてしまう可能性はあり得るとは思っていました。


全く見えてこなかった合格がやっと見えてきたのは、志願申告書の提出日あたりだったと記憶しています。
それでも、合格の確率は上手くいって7割、悪くて6割程度だと思っていましたが、去年の生徒もそうだったので、何とか受かってくれるのではないかと期待していました。

上記に書いた通り、結果は不合格でした。Iちゃんは大泣きしたそうです。
それは自分が頑張ったという自覚があったからこそ出る尊い涙だと思います。

Iちゃんにとっても、Iちゃんのご両親にとっても不本意な悲しい結果だとは十分に理解しつつ、それでもアンは、Iちゃんの努力を認めたいと思っています。
そして、何よりもIちゃん自身が頑張った自分を肯定出来るようになってほしいと願っています。

入学予定の高校にはアンも面談を申し込み、話を聞いてきましたが、Iちゃんの良さを認め、個性を伸ばしてくれそうな学校で、Iちゃんには合っているように思いました。


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2016年 都立チャレンジ高校受験を振り返って(2) [受験]

B高校に合格したK君

K君は11月初旬から通い始めた不登校の生徒でした。3年前のほぼ同じ時期に家庭塾に通って来てB高校に合格した生徒の弟でした。K君もお姉ちゃんと同じB高校志望でしたが、志望の理由はその学校に憧れの部活があり、そこに入りたかったからです。
お姉ちゃんに友達が沢山でき、楽しい高校生活を送っていたことも無関係ではなかったかと思います。

志望校も決まっていたし、時期も時期だったので、すぐに志願申告書の作成に取りかかりました。受験を振り返って(1)に書いたIちゃんと同様に、勉強には苦手意識をもっていて、暗記が不得手、特に漢字と英単語を覚えるのには相当な困難を感じているようでした。

指導を始めてすぐに、もっと早い時期から来てほしかったというのがアンの正直な感想でした。K君とお姉ちゃんでは全くタイプが違っていたからです。
お姉ちゃんはもともと書くことが好きで、言語能力もあったので、指導当初から手応えがありました。さらに、本人がアンのブログを読んで、お母さんより先に、自分でアンに問い合せの電話をかけてくるほど積極的であったことも評価出来ることでした。書く力だけでなく読む力もある、家庭塾に通って来なくても合格するタイプの生徒だと判断出来ました。
ただ、精神的に弱い面が多々見受けられたので、通って来るだけでも本人の安心につながったのかもしれません。

一方のK君は、何を聞いても答えられずに、毎回、一緒について来たお母さんが、K君の気持ちや考えを代弁して授業が進んでいくという感じでした。こういう例はこれまでもよくあることだったのですが、短期間で合格までもっていくとなると、そう簡単なものではありません。
もちろん、アンも志願申告書に沿ってK君に合いそうな言葉を提案していくのですが、それに対してもわからないのか、納得できないのか定かではありませんでしたが、返答がなく、授業がなかなか進んでいきませんでした。
そこで5秒ルールを作り、5秒以内に答えてもらうようにしました。
教科の学習とは違い、自由度はかなり高いので、抵抗感は少ないと思ったのですが、それでも集中力が続かなかったため、何度か休憩を入れるようにしていました。

K君も、アンが気を使う必要のない、穏やかないい子で、他人のことを悪く言わないことや、自分のことも相手のことも客観的に見られる点が長所だと思いました。まだ学校に通っていた中学1年の時に、成績表を見て、「この成績では普通の高校は無理。チャレンジ高校だな」と自分で判断したそうですが、それにはアンも感心してしまいました。

Iちゃん同様、K君にもファックス指導は必要でした。最初は土台になる作文を見ながら書くことから始め、少しずつ見ないで書いたものを送ってもらうようにしました。無理、無理と言っていたのですが、毎日続けているうちに書けるようになりました。
B高校は、毎年、オーソドックスな作文課題が出るので、A高校ほどいろいろな問題をやらなくてもいいと思ったのですが、やっておいた方が安心なので、K君にもいろいろな課題を出しました。

最初はほとんど自分の意見を言わなかったK君ですが、年が明けて1人で来るようになった辺りから、随分しっかりしてきました。
それは面接の練習の時にも表れて、面接については大丈夫だと思えるほどになっていました。言葉がすらすらと出るようになったわけでもなく、説明が上手になったわけでもないのですが、面接官にストレートに伝わるものがあると思ったからです。
それは教えられるものではなく、K君の内面から出て来たものでした。
不登校になってしまったことを、「逃げ」だったとしっかりと認め、反省している点が姿勢に表れたのかもしれません。
自信がついたのか、受験間近になると、「試験が楽しみ」とまで口にするようになっていました。

A高校の作文課題も予想外のものでしたが、B高校も例年とは異なっていました。
後に、K君は、いろいろ問題をやったから書けたと話してくれました。

Iちゃんも、次に書くU君も実力は同じだったはずなのに、K君だけが受かったのは倍率に関係があったと思っています。

高校に入学したら、念願の部活に入り、今回繰り返しやって出来るようになった経験を、一回限りのものにしないで勉強にも活かしていってほしいと思っています。



A高校に不合格になり、私立の通信制サポート高校に進学するU君

U君は11月下旬近くになってから通い始めた生徒でした。体調が悪くて学校を休む時期が多かったものの、通常は学校にも楽しく通っていたごく普通の生徒でした。それだけにU君自身もチャレンジ高校ではなく、普通の高校に進学したい気持ちが強かったようですが、休んでいた期間に勉強がわからなくなり、内申点が基準に達していなかったため断念せざるを得なかったということでした。
最初に見学した高校がU君に合わなかったのは事実でしたが、U君にはA高校の方が合っていると勧めたのはアンでした。

見学した中では、A高校が一番普通の高校に近いという印象を受けて、U君もA高校を目指すことになりました。この時期からA高校を目指すのは、大変だということも伝えましたが、A君の意思は変わりませんでした。

志願申告書の作成は、U君もK君同様、一緒について見えたお母さんの力が必要でした。今回の3人に共通していたのは、自分の意見を言葉に出して表現する力が弱いことでした。
ただ、U君が勉強は嫌いではなく、授業中に先生の話を聞いていれば理解出来ると言っていたのは強みだと思いました。
体調面が大きく関係していたとは思いますが、30分もすると疲れるらしく、そうなると頭も全く働かなくなるので、中断することがよくありました。

U君にもファックス指導が必要だったことは言うまでもありません。
ファックスを送ってくることに一番抵抗を示したのは、U君だったかもしれません。
そんなことはしないでも土台の作文はすぐ覚えられるし、それ以上に面倒臭いと思ったのでしょう。
U君の方が折れて、結局送ってくるようになったのですが、アンが示す枚数よりも、少な目の枚数を言ってくるので、それについては却下していました。
最初の頃は、夜遅くに送ってきていたのですが、受験が近づいた頃には、早目に送って来るようになり、やる気のスイッチが入ったと思いました。

作文よりも、心配だったのは面接です。
A高校に合格したいという気持ちが外側に出てこず、質問に対する答えも芯が通っていない感じが拭えなかったからです。そこを直そうとすると強制が入ってしまうので、U君の性格からすると逆効果だと思い出来ませんでした。それでも、実際の面接で聞かれるであろうことは繰り返しやり、その部分は何とかクリアしたのですが、最後までもの足りない気持ちが残っていました。
その点については、自分の意見をもっているかの問題にもなってくるし、もっていたとしてもそれを表現する力も望まれるわけですから、短期間の、しかも週に1~2度の指導では無理だったと言わざるをえません。

後でA高校の作文課題を見せてもらった時に、前の記事のIちゃんやU君には歯が立たない問題だとわかりました。作文以前に、課題文についての読解力が必要であり、土台になる作文にとどまらずに、文章の構成も自分で考えなければならない問題だったからです。
A高校に合格するためには、今後は文章を読む練習から始めなければならないと思ったほどです。さらに、言語能力や臨機応変に考えられる能力も求められていると感じました。

不合格になってからも、U君は都立の通信制高校の後期試験に挑戦しました。内申書も必要で、3教科と面接の試験があり、倍率も2倍程度でした。
そのために、再び、自己PR書の作成や面接のために、2、3回ほどでしたが、アンの所に通って来ました。
アンもその学校のパンフレットを丹念に読み、ホームページでさらに詳しい内容まで把握することに努めました。

数学はまあまあだと言っていたので、少しでも点数を上げるために、過去問を使って、国語の文章の読み方もポイント指導でやりました。
通常は、簡単に理解出来るものではないのですが、U君はその場で理解し、一問だけですが、全部正解だったことには驚かされました。
自宅でも、自分なりに過去問を解いたり、漢字や英単語も覚えていたと、お母さんからは聞いています。
結果は不合格でした。

U君は自然体の、穏やかな性格で、小学校の頃からU君の周りにはいつも友達が集まって来ていたといいます。見た目も背が高く、俗にいうところのイケメンなのですが、U君自身は全く気づいていないところがステキだと思いました。
面倒くさがらずにやる気さえ出せば、色々なことが出来ると思うのに、力を出し惜しみしているのはもったいない気がしました。

ところが今回は、合格するのが簡単ではないA高校にチャレンジして、毎日作文を書き、さらには科目受験の通信制高校の試験にも挑戦したのですから、偉かったと思います。
U君自身も力を尽くしたので悔いはないと言っていて、次は大学受験に向けて頑張ると決意を新たにしたようです。
進学先の高校でトップを取るように、アンも背中を押しました。
お母さんもU君の頑張りは認めていて、逞しくなったとおっしゃっていました。


岡本真夜の歌の歌詞、「涙の数だけ強くなれるよ」のように、挫折を乗り越えて、もっと大きな何かをつかんでほしいと思っています。


最後になりますが、今回の生徒は3人共、アンの授業を休んだことは一度もありませんでした。
それは、高校でも通い続けられることにつながっていきます。
生徒だけでなく、生徒と共に頑張ったお母さん方の労もねぎらいたいと思います。
お疲かれさまでした。


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高校卒業 [生徒]

この3月、高校受験の時に関わった生徒の6人が高校を卒業しました。
都立チャレンジ高校が5人(3年卒2人、4年卒3人)、通信制サポート高校が1人です。

チャレンジ高校の生徒のうち2人については、高校受験からこれまでずっとアンのところに通って来ていたので、アンにも感慨深いものがあります。節目、節目でその時々の悩みやつらい気持ちをアンに話しながら、最終的には進路指導にも関わることになって、Aちゃんは公募推薦で中堅の私大へ、B君は厳しいことで知られている調理の専門学校にAO入試で合格しました。
2人にとって高校卒業までの道のりは楽なものではなかったと思いますが、よく頑張ったと思います。
この先もまだまだ道は続くわけですが、泣いたり、転んだりしながら何とかやってきたこれまでの経験を活かして、少しずつでも前に進んでいってほしいと思っています。

C君は、中学1年から高校受験までアンが家庭教師をした生徒で、住まいが東京都ではなかったためチャレンジ高校に進学する資格がなかったこともありますが、指導当初から通信制サポート高校を勧めた唯一の生徒でした。一緒にC君を指導していた家庭教師の先生や、同居しているC君の祖父母からは、それでは家庭教師をつける意味がないと文句を言われましたが、アンにはC君にはその通信制高校が一番合っていると思えたのです。
C君は不登校ではなく学力不振でしたが、アンがこれまで関わってきた生徒の中でも最も深刻な学力不振だったために、仮にC君を受け入れてくれる私立高校が見つかったとしても、勉強についていけずに、卒業出来ないことが目に見えていたからです
先日、C君のお母さんから卒業を報告するメールをいただきましたが、アンから勧められた高校に進学して本当に良かったと書いてありました。C君はその高校で楽しく有意義な3年間を過ごしたということです。勉強だけで判断するのではなく、C君の性格の良さや、よい面を伸ばしてくれる学校だったのだと思います。

C君は推薦入試で大学に合格し、4月からは大学生になります。
C君のお母さんからは大学受験の指導も頼まれたのですが、誰でも合格出来そうな大学に入学することに対して、アンが懐疑的だったためにお断りしました。
勉強に拒否反応を持っていたり、向かない生徒が大学に進学しても得るところがないというのがアンの正直な意見です。
けれど、人は環境によって変わるし、成長もしていくものなので、4年後にC君が大学に行って本当に良かったと思えるようになることが、アンの心からの願いでもあります。

D君はチャレンジ高校の受験の時に指導した生徒です。一般入試で大学に合格したことは人づてに聞きました。入学した大学については何とも言えませんが、C君についても、D君についても、どこの大学に入学したかというより、4年間でどういう力をつけるかの方がはるかに大事だということを忘れないでほしいです。

E君と、F君はチャレンジ高校の生徒でしたが、2人が受験した年度は生徒が多かったために、アンが指導したのは1,2回で、別の先生にお願いした生徒でした。
それだけに、高校在学中は交流もなかったのですが、先日、2人の就職が決まり、4月から社会人になるということをご父兄から聞きました。
堅実な選択だと思い、さわやかな気持ちになりました。
詳しいことはわからないのですが、もしかしたら、E君もF君も大学に進学したい気持ちもあったかもしれません。
仮にそうだとしても、勉強は本人がやりたいと思ってからでも遅くないので、その時に考えればいいことだと思います。


高校を卒業した6人が、失敗や挫折を繰り返しながら、それぞれの進路で成長していってほしいと思っています。


追記;今日3月23日、上記に書いたC君から卒業式の写真と、卒業文集が届きました。2年振りに見るC君は背もかなり伸び、スーツ姿も絵になる立派な若者になっていました。卒業文集にも、高校がC君の個性を伸ばしてくれる学校であったこと、わかり易い授業によって学習意欲が湧き、中学の時とは比べものにならないほど、楽しいい高校生活を送れたことなどが、説得力のある見事な文章で書かれていました。 このような文章が書けるようになったC君なら、大学でも何かをつかんでくれるのではないかと期待できます。 C君についての上記の文章は撤回したほうがいいかもしれません。 生徒は止まっているのではなく、成長していくのだということをまざまざと見せつけられたような気がします。 一気に明るい光が差し込んでくるような、幸せな気持ちになりました。


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2016年度チャレンジ高校の願書提出日に寄せて [受験]

新年のご挨拶どころか、寒中お見舞いの時期もすでに過ぎてしまい、今年に入って初めてのブログ更新になりますが、今年もまたよろしくお願いします。


都立チャレンジ高校の願書提出が締め切られた2月5日夜には、東京都教育委員会のホームページに早々と応募倍率が掲載されていました。

2016年度の都立チャレンジ高校の倍率は

                              募集人員      男     女        計
六本木高校 1.54倍(1.70倍)   140名    72名   144名  216名
大江戸高校 2.12倍(2.13倍)   140名   144名   153名  297名
世田谷泉高校1.31倍(1.48倍)  170名   113名   110名  223名
稔ヶ丘高校 1.49倍(1.45倍)   200名   187名   111名  298名
桐ヶ丘高校 1.39倍(1.79倍)   140名    91名   104名 195名

※(    )内は昨年度


ここ数年の傾向を見てみると、六本木高校は相変わらず女子に人気があり、稔ヶ丘高校は男子と女子の応募人員がほぼ同数だったのが、今年初めて男子が女子を大きく上回っていました。稔ヶ丘高校は静かで落ち着いた感じのする高校だったのですが、文化祭を見た感じでは、年毎に活発になってきている印象があるので、その影響もあるのかもしれません。六本木高校、大江戸高校は共に人気のある高校ですが、倍率を見る限りでは六本木高校が他の3校に近い倍率になったのに対し、大江戸高校は以前より倍率が下がっているとはいえ、2倍を超えているので、合格するためにはそれなりの努力が求められると思っています。

アンの家庭塾からは、今年は3人の受験生がA高校、B高校を受験します。
チャレンジ高校受験に限っていえば、受験生が3人というのはアンにとってそれほど大変なことではないと思っていましたが、これまでになく苦戦していました。11月中旬から指導を開始した生徒が2人いたことも多少は関係していましたが、3月から家庭塾に来ていた生徒も含めて、やる気のスイッチが入らなかったからです。


毎年、指導開始から受験日までの日数を考え、合格してもらうためにアンなりの戦略を考えるのですが、それが上手く機能せずに、1月の終わりまで来て内心焦っていました。
例年だと、12月中には基礎になる作文を完成させ、それをしっかりと自分のものにして、正月明けの1月からは応用へと進むのですが、今回は基礎の作文すらおぼつかない状況だったからです。
加えて、3人共、滑り止めの高校を受験しないこともプレッシャーになっていました。(実際のところ、アン自身も滑り止めの高校を受験することを、積極的に勧めているわけではありませんが…)


仕方なくというと語弊があるかもしれませんが(その部分はボランティア指導になるので)、やる気がイマイチへの対処法として、ファックス指導を1月の下旬から取り入れることにしました。作文の宿題を出しても、何となくやってくるだけで身についていないので、やるしかありませんでした。

その結果、まだここ1週間余りですが、生徒の態度に変化が見られました。3人共やる気のスイッチが入って、本気になってきたのです。

毎年思うことですが、チャレンジ高校を受験する生徒は、ごく一部の生徒を除いて、自宅で勉強する習慣がついていません。気持ちの落ち込み、あるいは体調面から、時に能力面から、勉強には少なからず抵抗感があって、勉強から逃げたい気持ちが強く働いているのだと思います。
今年は今更のように実感したことがあります。
それは、アンは作文や面接を指導しているというより、むしろコーチ役として、志願申告書や作文、面接を通してやる気と根性をつける練習に関わっているのではないかということです。


生徒のお母さんから、「作文や面接の練習をしている今から、もうチャレンジは始まっているのですね」というメールをいただきましたが、その通りだと思います。
チャレンジ高校はチャレンジする生徒を求めているのですから、入学する前から、やりたくない作文や面接も面倒くさいと思いながら、嫌だと思いながらチャレンジすることが大事だと思うのです。

もちろん、i文章がそれなりに書けたり、話が上手な生徒は何の苦労もなく、合格出来るでしょう。
それはいいことなのでしょうか。
やる気を出して本気になった生徒の顔は、さわやかで生き生きとしています。


今になってやる気が出てきた生徒たちですが、3人が全員、1日も休まずに家庭塾に通って来ていることは十分に認められることです。
また、例年のことですが、これまでのぬるま湯生活から抜け出して、やるべきことに本気で向かい始めた生徒の姿はステキで、愛おしく感じられます。
特に、かなりの緊張を強いられる志願申告書をボールペンで書き上げ、願書を提出しなければならなかったこの1週間は、生徒にとっては苦しい日々だったと思います。それでも、回数を増やして、週に2回通って来て頑張りました。
全員が家庭塾までは片道1時間~2時間かかる距離ですが、本人達から不満が出たことはありません。
また、毎回ほとんど生徒について来て授業を一緒に聞いたり、迎えに来られたりするお母さん達の努力には頭が下がります。それぞれに仕事をしておられるのに、大変さを言葉や態度に表していません。


生徒とお母さん達のそれぞれの努力が報われるように、残り2週間、アンも精一杯やりたいと思っています。


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